2008年 09月 20日 ( 1 )

 

真柏再生・2

a0097110_23322677.jpg


その後の作業としては、いよいよ小枝を誘導して頭部や枝棚を作っていくのですが、この作業工程については写真ではなかなか表現する事ができませんので、とりあえず仕上げの画像を見て頂きたいと思います

まだまだ、これが最終形ではありませんが、最初の整枝はこれくらいのものです。この状態から、芽摘みをしながら作っていくのですが、必要な枝は伸ばしたりしていくこともしばしばあります


a0097110_23354987.jpg


この写真は、初心者の方が一番困惑するであろう頭部部分で、上から撮影したものです。この写真を見てもわかるとおり、頭部については、小枝を横に使うようにし、そこから出る葉で頭部を作る事になります。大型盆栽であれば頭部の小枝を立てて作る事もありますが、その方法で小型盆栽の頭部を作る事はできません(絶対にできないわけではありませんが、かなり大きな頭部になってしまいます)

また、ミニ盆栽を作っている人は、芽吹いたたくさんの短い葉から頭部を作っているのを多く見かけますが、例えミニであろうと、枝を横にして使った方が早く仕上がるのではないかと思っていますが、こればかりは、それぞれのやり方がありますので・・・・・

今回の場合は、小さな頭部にする予定ですので、小枝1本をメインにしていますが、大きめなのを作る場合は、数本の小枝を利用して頭部を形成する事になったりします。もちろん、針金を掛けた小枝の先端まで使う場合もあれば、小枝の途中までしか使わない場合もあったり、時には、もう少し先端を伸ばしたい場合など、さまざまなケースが出てきますが、それらにも臨機応変に対応していく事も必要です(頭部だけでなく各枝棚も同様ですね)

今回の場合、頭部に使用すると決めていた枝については、たぐって多少の曲を入れてはありますが、長めでしたので数cm先端部を切りつめてあります


a0097110_23365135.jpg


最後の仕上げとして、幹筋の調整と小枝の調整を行うようにします。舎利の主幹が結構長いので、これに合わせてある程度のボリュームも欲しいところです。そのため、写真のような姿に概ねまとめてあります

葉量がかなり多いように見えますが、これは枯れるであろう葉を見込んでいるので、多めに残してあります。小枝の先端まで針金を掛けてありますので、その際に、小さな葉を結構痛めているはずですので、しばらくするとその部分が枯れ込んでくるはずです。その時に、最後の芽透かし(葉透かし)を行い、全体の形状を再度整える事になります

今後は、10月くらいから施肥をする予定で、年内はそのまま放置することになり、来春から芽摘みをしながら少しずつ形を整えていく事になります

文章と簡単な写真だけで説明をするのは、なかなか難しいものがありますが、このような感じで僕は真柏を作っています

今回用いた素材は、糸魚川産でも杉葉の出ない性のものですから、このような少し手間のかかる作り方をしていますが、メインに作っているのは糸魚川本性の真柏ですので、ここまで葉を残す事はなくだいたい一発で仕上げてしまいます

本性の場合は、肥培してますと葉間が長くなり勝ちですが、今回のはかなり短いのがわかると思います。ミニの真柏を作るのだったら、杉葉は出ないし、細かいな葉組にもなるこのような性の方が作りやすそうですね

どうしても下向きに出る葉がありますので、これらが針金を掛ける前に切除しなければならない葉の様子です。真柏の作り方の基本は、枝幹はそのままの状態で、横向きや上向きに生えている葉だけを上向きに伸ばして頭部や枝棚を作る事になりますので、この状態で枝幹を固定しておけば、自然と葉だけが上に上がってきて棚状になっていきます。そのようなことがありますので、枝の先端まで針金で固定しておくのが大事なのです

針金を先端まで掛けた状態で、棚を薄く作りたければ早めに芽摘みをしたり、棚を横広に作りたい場合は、しばらく伸ばしてから詰めて、葉にも針金を掛けて広げるようにすれば幅広な棚も作る事ができます

最初は自分の作りたい樹形を思い描いて幹筋を作りますが、その後の頭部や枝棚の作り方は、上記の事を頭の中に描きながら作っていきますと、自分の思い描いている樹形を作る事ができることと思います

以上。かなり雑駁な説明になってしまいましたが、真柏整形のイロハみたいなものを初心者の方向けにかいつまんで書いてみました。最初から自分の描いているように作れないかもしれませんが、これらの基本さえマスターしておきますと、だんだんと作れるようになっていくと思いますので、機会がありましたら練習してみて下さい

もう一点注意したいのは、なんでもかんでもすぐに作ろうと焦らない事も真柏には重要です。樹勢の弱い木をいじっても元気がなくなるだけで、かえって遠回りになってしまいますので、樹勢をつけてから整枝する事も大きなポイントになります。樹勢が乗ってきますと3号ポットに植えられているタバコくらい太さの曲付け苗であっても、主な枝は5~10cmくらいは1年に伸び出しますので、このような樹勢の乗った木を整枝すれば、その後の生育も良くなりますので、ここも注意したいポイントです。1年かかっても2~3cmしか葉先の伸びないようなものについては樹勢が乗ってくるまで待った方が賢明だと思っています。この事などは、他の木でも同じでしょうが真柏の場合は、顕著に木が弱りますので注意したいです

盆栽初心者にとって、特にミニや小品の真柏は難物だと思いますので、悠流の作り方を書いてみましたが、もちろん、作り方は人それぞれですし、この作り方が本格派ではないかとも思いますが、何かの参考にでもなれば幸いです
[PR]

by haruka000s | 2008-09-20 23:50 | 木作り