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2007年 08月 09日 ( 1 )

 

真柏文人素材

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 「素材」とタイトルには書いてしまいましたが、この木は、素材といえるほどの段階ではなく、これから素材にするただの細い挿し木苗ですね(笑)

 真柏の挿し木苗など、たくさんあるのですが、小さめの文人を作ろうと思って、この挿し木苗を5本購入してきました。全体の長さは40~45cmくらいの苗で、曲も入っていません。おまけに、トレーに詰めて並べてあったので、下枝の生育は非常に悪く、半分より下の枝はほとんどガレている状態です

 このような苗など、まず欲しがる人はいないと思うのですが、僕には誰も欲しがらないこの細さが好素材なのです(笑)。この木は、埼玉の真柏専門養成業者さんの片隅に置いてあり、1本400円と安価なこともあり、遊ぶのには手頃な素材でしたので、購入してきたものの1本です

 こんな木が盆栽になるの?・・・と思われる方もいると思いますので、少しだけですが、僕の作り方を紹介することにしました。この木を見て、まず思ったのは、赤い矢印で示した一枝でこの木を仕上げようという事です


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 この写真は、上の木に針金を掛けて、幹の荒掛けと曲を付けた状態です

 上の写真で赤い矢印を付けた枝は下に落としてあり、今後は、この枝一本で作っていくことになるのですが、まだ樹勢がのっていませんので、しばらくはこのままの状態で肥培管理をしていくことになります

 ここで注意したいのは、根元から落ち枝を作った枝元の間の幹で、写真では赤い点線で示した間の幹の部分です。へんてこな曲になっていますが、ここで言いたいのは、曲ではなく【幹の捩れ(よじれ)】にあります。根元から枝元までの間は20cmにも満たないのですが、この間に1周以上幹を捩ってあります。松柏の曲付けで一番大事なのは、この【幹の捩れ】にあり、幹に捩りを入れておきますと、その後、曲を修正するのにも、捩った同一の方向であれば、修正するのも簡単ですし、さらに強い曲を付ける事もできます。そのため、松柏を作る第一段階は、幹に捩れを入れることになるのです

 また、好みにもよりますが、このように幹に捩れを入れておきますと、舎利を作る段階においても、普通に皮をむくだけで、動きのある水吸いを作ることもできるという一石二鳥の役割も果たしてくれることができます。もちろん、真っ直ぐな幹でも水吸いだけを曲げて作ることなどいくらでもできるのですが、舎利の木目と水吸いの方向(流れ)が違ってしまい、このような木は、人工臭が嫌いなので僕はあまり好きでなく、舎利の木目に沿った水吸いの方が自然ぽく好きなので、このような作り方をしているのです

 冬場なら、力ずくで捩ってしまうのですが、さすがに水を揚げている時期では、皮が剥がれてしまいますので、予防のために捩る場所にはビニールテープを巻き付けてあります。これで、この時期の作業は終了し、あとは、ガンガン肥培するだけですね

 それから、明日から糸魚川真柏の故郷である、糸魚川に出かけてきますので、3日ほど留守になります

by haruka000s | 2007-08-09 23:35 | 木作り