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赤松実生-3

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今までは、実生からミニや小品を作る方法を書きましたが、今回は、もう少し大きく仕上がり寸法が30~40cmくらいのものについて書いてみます。もちろん、ミニや小品から比べますと、もう少し時間はかかってしまいますが、これもまた楽しい事ですので、少しでも早く仕上げるコツみたいなものを書いてみたいと思います

樹高30~40cmと言いますと、小さなポットで作っていたり、直根をすぐに切ってしまったのでは、なかなか樹も生育してくれません。そのため、直根を切るのも2年目以降にしたり、長い時には3~4年目に切る場合があります。これだけでもかなり違いますし、少し大きめのポットで生育させたりするのも効果があるのは、ご承知の事と思います

ただ、それよりも効果が高いのは、根を切らない事につきます。根を切るという事は樹勢を削いでしまう事の一つなので、なるべく根は切ってはいけません。そのために重要な事の第一は植え替えをしない事です。最低でも5~6年くらいは植え替えをしないつもりで育てる事が肝心だと思っています

あまりにも根が詰まってしまい、水が通らなくなり、どうしても植え替えをしなければならない状態になっても、根をほぐす事はなく、そのままの状態で鉢から抜いて、一回り大きめの鉢に移植するなどして、根を傷めない事も大事です

そうしますと、根を傷めませんし樹勢を落とすことなく植え替えをする事ができます。このように根を大事にするような管理をしていますと、想像以上に早く樹を作ることができますので、ぜひお試しください

たまに頻繁に植え替えをする人をみかけますが、小根だけになった完成樹であれば、ほぼ問題はありませんが、まだ根が暴れている段階での頻繁な植え替えは樹勢を落としてしまうだけですので注意が必要です。完成が近くなりましたら、頻繁に根を整理して小根を作っていくと良いと思います

また、その気になれば、実生からでも50cm以上の樹を作る事も、当たり前ですが可能です。この場合は、ポットや鉢で大きくするよりも、地植えにしておく方が効果が高いのは言うまでもありません

地植えと言っても、最初から地植えにしたのでは、根の整理とかが大変になってきますし、芽が伸びすぎてしまうのも良くありません。ですから、ちょっとした工夫が必要になってきます。それは、苗を直接地植えにするのではなく、ポットに入れたまま地植えにする事です。いつ頃の苗でもかまわないのですが、基本的には3年目くらいの苗が良いのではないかと思っています

直根を切って、2年もすれば新根も出てきていますし、横根もだいぶ充実してきますので、それから地に下ろすのがベストだと考えているからです。もちろん、ポットから抜いて地に下ろすこともありますが、走り根が出てしまいますと、極端に徒長してしまいますので、それを抑制しながら弱い根も充実させるために、ポットに入れて地に下ろすようにします

地に下ろす期間は、せいぜい2~3年くらいが限度で、4年以上となると、必ず強い根が出てしまいますので、2年くらいが良いと思います。2年でもあまり根が走らず、生育も良くない場合は、この限りではなく、3年以上植え込んでおいても大丈夫ですが、要は樹の状態を見ながら行う事が大事だと思います

畑上げする時には、充分すぎるほど樹勢がついているはずですから、鉢に上げる時は仕立て鉢にあげるようにし、この時、太根や走り根があれば、思い切ってそれらの根は切りつめておき、小根は一切切らずに軽く丸める感じで鉢中に納めると、その後の生育もかなり良くなる事は言うまでもありません

畑で育成している時も、針金掛けはこまめに繰り返して、基礎となる樹形をある程度作っておくようにします。鉢上げ後は、芽欠きや剪定をこまめに繰り返して作っていくだけですので、大きさの割には、それほど時間もかからずに作る事ができますので、興味のある方は試してみるのも一興だと思います

この写真の盆栽は、そのようにして作ったものです。この樹は小苗のうちに2年間畑で作ったものを知人からもらいうけてから、僕がこのポットに上げて作っているもので、実生からでは8年くらいでしょうか。その気になれば、このまま枝を整枝して作れますので、実生からでも想像以上に早く樹を作る事ができると思います

この樹も、50cmくらいになり、予定している樹高に達し、幹の太さも親指くらいになり太さも得られましたので、今春に樹芯や枝先を切り込んで止めたものです。その後、旺盛に芽が吹いてきて、このような感じになっています。これくらい枝がありますと、そろそろ基本の樹形を作る作業ができるようになりました。もう一回切り込んでも良いのですが、気が短いもので、今冬に作ってしまうでしょう(笑)

by haruka000s | 2007-11-04 22:16 | 木作り  

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