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思わず芽切り

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 先日、赤松に針金を掛けようと思い、夜家の中に持ち込んでは、しょぼしょぼと針金を掛け、何本かは、ある程度の整枝を済ませる事ができました

 写真の赤松も、そのうちの一本なのですが、この樹は。僕が作っている樹の中で、唯一【逆勝手】の樹でもあります。【逆勝手】とは聞き慣れない言葉ですが、僕の造語でして、簡単に言いますと、樹の幹の力の働いている方向と、枝葉の力が働いている方向が逆という意味です

 この樹で説明しますと、鉢の中心よりも頂部(樹冠)は左にあり、幹の振りもほんのわずか左へ振るようにしてあり、樹の本体は右から左へ力が働いています。このような樹は、普通だったら、左側に差し枝を伸ばして、左側にボリュームがいくように作らなければならないのですが、右へ返す枝群を強めに作って、枝葉の力は右へ働くように作っていて、これを【逆勝手】と呼んでいます

 もちろん、逆勝手を意図して作っていたわけではなく、本来なら左の枝群にボリュームをつけて作らなければならない樹だと思っているのですが、生育の早い雑木と違って松類は、どうしても生育が遅くなってしまいますので、左枝群の充実を待っていますと、途方もなく時間が掛かってしまいます。頭の中に描いている樹にしようとすると、恐らく20年近く掛かってしまうことでしょう(笑) 

 そのため、とりあえず見られる姿に作ろうと思い、わざと逆勝手にして、なんとか纏めているような状況です(笑)。この樹も上部は樹芯を折り曲げて作っていて、その関係もあって、どうしても右の枝群が多くなってしまい、1本枝を抜いてしまいますと、今度は右の枝葉がスカスカになってしまうような状況なので、この形状もやむを得ないというものです

 この樹の特徴は、なんと言っても落ち枝です。正面にある落ち枝と、その右にある枝群が太い枝を無理矢理下げて落ち枝にしているのですが、右の枝くらいの下げようでしたら、普通にあるくらいなので、実際は正面の落ち枝が一番目を引くようになっています

 しかし、写真を見てもらえばわかるとおり、2本の枝で棚を構成しているところが見えてしまうのが、どうしてもイマイチですね。普通ならこのような落ち枝は、幹の奥に作らなければなりませんし、できれば1本の枝で棚を構成しなければならないのですが、とりあえず見られる姿に作るのには、こうするしか手段がなかったのです

 枝葉が寂しいように見えてしまいますが、これは、写真が少し下から撮影しているのが大きな理由になっているのですが、それと同時に「芽切り」をしたのも原因の一つになっています。針金を掛け終えた後、ちょっとハサミを持ってしまったら、ついつい芽切りをしてしまったのです(笑)

 今春に植え替えたばかりで、1年間は何もせず樹勢をつけようと思っていたのですが、樹作りが好きなもので、ついついいじってしまいました。春先から肥培を続けていたとは言え、本当は良くないと思いますので、ちょっとだけ後悔しています(笑)

by haruka000s | 2007-07-23 23:53 | 文人木  

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