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地板作り作業・3

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いよいよ今日で仕上げです。本日の工程は、ペーパーを掛けて塗装をするだけです。1枚目の写真はペーパーを掛ける前の状態で、まだまだざらつきが大きく汚い状態です


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最初は、60~100番くらいでペーパーを掛けるのですが、なぜこの番手が良いかと言いますと、この番手ですと、想像以上に木(材)が削れるからです。昨日荒仕上げをしたからと言っても、多少の凹凸が残っていますので、もう少し削りこんで、表面全体を滑らかにしなければなりません。その為にベストなのが60番です。それ以上ですとなかなか削れませんし、30番ですと思った以上に削れすぎたりしますので、最初は60~100番を掛けるようにします。今回は100番を使っています

この時に、縁の部分は掛けないようにして、表面のみ掛けるようにします。この番手で、縁を掛けてしまいますと、削れすぎてしまいますので、慣れてくれば大丈夫と思いますが、慣れないうちは表面だけにしておく方が無難です。2枚目の写真は、100番のペーパーを掛け終えたもので、表面はだいぶ綺麗になっていますが、縁はまだ綺麗になっていません(写真ではわかりにくいですね)


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この番手で、表面の凹凸を無くして、滑らかになるくらい掛けたら、次は240番で最終仕上げを行います。この番手も微妙なところでして、320番になってしまうと、削るのに物足りなさを感じてしまいますので、240番くらいがちょうど良いのではないかと考えていて、240番を掛けて仕上げています

もの凄く表面を綺麗に仕上げたい場合に限り、最後に500番を掛ける時もありますが、材の木質部がテカテカ気味になってしまい、塗装剤の吸収が悪くなってしまいますので、240番もしくは320番くらいが仕上げにはベストになります。3枚目の写真は、240番を掛け終えたものです。この作業では、表面を綺麗にするとともに、縁も綺麗に仕上げるようにします。この2つの作業は、大切な仕上げですからある程度丁寧に行いますので、今回は15分ほど掛けて行いました


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ペーパーを掛け終えたら、あとは塗装をすれば完成です。塗料もたくさんの種類がありますし、地板の仕上げの好みもありますが、一番お勧めなのはオイルステインのダークオーク色で、これが一番渋く何にも合う色です。たくさん作る人は他の色を使っても構いませんが、最初はダークオークをお勧めします

オイルステインで塗装する場合は、何回か塗り重ねることもでき、塗り重ねる毎に濃くなっていきますので、濃さはお好みで決めることができますが、通常は2~3回で大丈夫と思います。細かな削りカスがたくさんありますので、塗装する前に濡れ雑巾で2回ほど拭いてカスを綺麗に落とし、しっかりと乾燥させてから塗るようにします。4枚目の写真は、1度目の塗りの状態です。しばらくこのままにしておき、ステインが染み込むのを待ってから2度目を塗るようにします


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ステインを塗り重ねましたら、最後に布で乾拭きをします。ただ塗り重ねただけですと、ベトベトしていますので、布で磨くことにより余分なステイン分を拭き取ったり、落ち着いた艶を出すことができます

そして仕上がったものが5枚目になります。しっとりと落ち着いていて、特に草物を合わせるのには良いですね。今回は柔木を使っていますので、オイルステインを使っていますが、唐木の場合は、木オイルとか荏油などで仕上げると綺麗に仕上げる事もできます

表面に艶を出したければ、やや高価ですがオイルステインに対応しているつや出しワックスを掛けると綺麗な艶を出すこともできます。また、簡易な方法としては、革靴用の靴クリームを塗る事でもつや出しワックスほどではありませんが、そこそこ綺麗な艶を出すことができますので、興味のある方はお試し下さい

写真ではわかりにくいのですが、上の地板はかなり薄いので、片降りに仕上げてあり、下の地板は蛤に作ってあります。上の地板は、まあまあ良くできていて僕の好みの感じに仕上がりましたので、これから使えそうな感じです。下の地板は、同じような物はたくさんありますので、これから地板を作ってみたいと思う方に差し上げますので、欲しい方はコメントして下さい
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by haruka000s | 2007-12-31 14:01 | その他  

地板作り作業・2

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ここからは手作業になりますので、ちょっと時間が掛かってしまいますが、とりあえず2枚とも削り作業を終えました(2枚で30分ほどかかりました)

最初の1枚はこのようになりました。写真ではわかりにくいのですが、赤い点線で示してある外側を削っていますので、かなり緩やかに縁に降りているのがわかると思います


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少し斜めや横から見ますと、このような感じになるのですが、やはり写真ではわかりにくいですね(笑)


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もう一枚は、このようになりました。こちらは、板自体が薄いので、なおさらわかりにくいのですが、赤い点線の外側を削ってあります


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横や斜めから見ますと、このようになりますが、これでは、まったくわかりませんね(笑)

これからの作業は、仕上げを残すのみとなります。60番のペーパーで荒掛けをし、240番のペーパーで仕上げて、着色をするだけです。時間があれば、明日には仕上げられるかな。とはいえ、作業予定時間は15分ほどですので、確実に仕上がると思います(笑)


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これを見て、実際に地板を作ってみる人がいるかどうかはわかりませんが、参考までに、この作業時に使う道具を紹介してみます。右が平の鉄ヤスリで、これで荒削りをした後、左にあるサンダーを使って、荒仕上げをします。荒仕上げをする時は、左にある大きな物より真ん中にある細いサンダーが使いやすく、鉄ヤスリと細いサンダーだけで荒仕上げは十分できますので、この2本さえ用意しておけば良いと思います。細いサンダーは【中目】を使い、大きなサンダーは大きい地板を作る時に使うようにします
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by haruka000s | 2007-12-30 21:08 | その他  

地板作り作業・1

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昨日日は家の大掃除の残りをしていましたが、合間を縫って地板を作ってみました。とは言え、まだまだ完成していませんので、作り方の手順を少しずつアップしてみたいと思います

今回用意したのは、この2枚です。両方とも屋久杉の木っ端板です


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最初の作業は、線引きになり、どのような形にするのか、板に線を引きます。普段は、このように線を引くことなく、適当に作っていってしまいますが、今回は解説するため、線を引いてみました。最初は、木目の流れに沿って、勝手を決めてから、線を引くことになりますが、とりあえず線を引いたのがこの写真です

3枚目の写真を見てもらえばわかると思いますが、昨日書いたように、手前の左右を端に逃がすようにしておきます。そして左右の奥は、それを受けるように出っ張らせずに、端に向かわせておくようにします


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4枚目の写真は、荒切りしたところです。だいたいの形に添って丸鋸で切るようにしています(作業時間3分程度)


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その後は、だいたいの形に添って、Rを綺麗にしていき周囲を決めていきますが、概ね仕上げたのがこの写真です。下の板の、右手前が少し出っ張りすぎていますので、この部分は、後で少し削るようにします。この作業はグラインダーで行うようにします(作業時間4分程度)


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次に、端を決めるために周囲を少しずつ荒削りしていくのですが、この作業もグラインダーで行います(作業時間5分程度)。そうして、荒削りが完了したのがこの写真です


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端はどれくらい削るかと言いますと、この写真のような感じで削っておくようにします。そうしますと、この後の作業が楽になりますので良いかと思います

ここまでの作業時間は、わずか10数分です。あまりに簡単にできてしまいますので、作業効率を考えて、普段なら一度に50枚位を一度の作るのですが、今回は見本のため、2枚にしてあります

今後の作業は、平鉄ヤスリで端をゆっくりと整えていくことになります。そして、その作業が終了しましたら、ペーパーをかけていくことになりますが、これは、そのうち行うようにしますので、しばらくお待ち下さい
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by haruka000s | 2007-12-30 11:37 | その他  

地板の形・2

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 いよいよ地板の作り方を書いてみますが、その前に、形についてのおさらいをしてみたいと思います

 1枚目の写真は、ブナの瘤から作ったものです。間口が25cmで奥行き18cmですから、10:7位の比率になりますので、一番平均的な比率になっていて、どのような草物にも平均的に使えるようにしてあります

 現状では左勝手用になっていますが、縁がゆるい蛤にしてありますので、裏面も使うことができて、右勝手にも使えるように作ってあるものです。形の特徴としては、緩やかな出入りでつくってあり、非常に大人しく優しい形にしてあります


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 2枚目の写真は、屋久杉で作ったものです。間口が27cmで奥行き21cmですから、10:8位の比率になり、だいぶ丸さがある感じになっています。非常に薄く仕上げてあり、縦横比もそれほどないため、苔とか浅鉢で薄く作った草物がよく似合う地板となっています

 これも左勝手になっていますが、裏面も使えるようにしてありますので、右勝手にも対応できるように仕上げてあります。1枚目の地板よりも、やや出入りが多くしてあります。また、虫食いの穴が手前にありますが、これくらいでしたら、まったく気になりませんので大丈夫です、


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 3枚目の写真も屋久杉で作ったものです。間口が16cmで奥行き13cmですから、10:8位の比率になり、2枚目のものと同じくらい比率ですが、やや間口が長くなっています。非常に薄く仕上げてあり、縦横比もそれほどないため、苔とか浅鉢で薄く作った草物がよく似合う地板となっています

 この地板の縁は片蛤にしてありますので、裏面は使うことができず左勝手専用になっています。写真からはわかりませんが、間口に比べてやや厚みがありますので、片蛤にしてあります。この板は、周囲の出入りが一番多い形になっているのが一番の特徴となっています。周囲の出入りはこれくらいが限界で、これより細かい出入りをつけてしまいますと、ちょっとうるさくなりすぎてしまいます


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 4枚目の写真も屋久杉で作ったものです。間口が31cmで奥行き21cmですから、10:6.7の比率になり、今までの中では一番細身の比率で、間口が長くなっています。このように細身のものは、丈のある草物と合わせると良く似合う形状ですので、イネ科の植物やイグサなどを合わせると、一番調和する形です

 この地板は、ゆるい出入りと細かい出入りを組み合わせた形となっているのが特徴となっています。このように周囲の出入りについては、均等につけるものばかりではなく、大小を組み合わせて作るのも良いですね


 とりあえず、今回はそれぞれ特徴のありそうな4枚の地板を紹介してみました。この4枚の形の共通点を正確に理解することができますと、間違いなく良い地板を作ることができますので、まずは、この点を覚えてください。大事な事は2点あります

 ●1点目は、『板の流れ』あります。「へ」の字形のように、やや構えた形が良いと思っている人がいますが、地板が構えてしまいますと、ちょっと踏ん張りすぎになってしまいますので、踏ん張らせることなく左右に力を流してやるのが大事になります。そのためには、左手前と右手前の両端を左右にそれぞれ逃がしてやる事がコツになります。そうしますと、正面から見たときに優しい形になってきます

 ●2点目は、『周囲の出入り』にあります。良く花梨玉杢部分を輪切りにした地板がありますが、必ずと言って良いほど不要な出っ張りとか、入り込みがあります。不要な出入りが少しでもありますと、どうしてもうるさくなってしまい、置くものと調和する事はありません。ですから、激しい出入りはうるさくなるだけですから厳禁になります。4枚目の写真に赤の矢印で指し示してある出っ張りがありますが、この部分がこの地板の欠点で、やはり、ちょっと出っ張りすぎですね。本来なら、あと4~5mmほど削らなければならない部分です(次に作る時に、直す予定です)。そこまで厳しくしなくても・・・・と思われそうですが、どうせ作るのなら、これくらい厳しくした方が良い物になりますので、守りたい事だと思います

 地板を作るのは、木工ができる技術ではなく、形状を理解できるかどうかが、一番の決め手となります。最初は、よくわからないかもしれませんが、少しずつわかってくると思いますので、この2点は、頭の片隅にでも置いておいてください。自作する人はもちろんですが、購入する際も参考になるのではないかと思います
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by haruka000s | 2007-12-28 22:02 | その他  

地板の縁

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 今日は縁の処理(仕上げ)についてです。縁の処理方法については、さまざまな方法がありますが、ここでは代表的なものを紹介したいと思います

 最初の写真は、片流れと言う縁の処理で、表面から裏面にかけて、一方的に流れている縁処理についてで、写真右の縁がそれに当たるものです。これでしたら、作るのにも至って簡単で、単純に縁を削っていきますと、誰にでもこのように処理することができます

 この時、注意したいのは、その角度にあります。ただ斜めに縁を削るというだけでは、ちょっと物足りないだけでなく品も良くありません。これを品良く仕上げるのには2つほどコツがあり、1つめは、できるだけ長く斜面(削る箇所)を作る事にあります。このようにしますと、表面の平らな部分から、ゆったりと流してやると優しくなります。縁近くになってから削るのでは、いかにも取って付けたようにしかならず、優しさを出す事もできません。ですから、できるだけ長くゆったりと削るようにする事が最初の注意点になります

 では、どれくらい削れば良いのかと言う事になりますが、僕は概ね3分の1を目安にして削っています。つまり、左右3分の1ずつは削ってしまい、真ん中の3分の1だけが平らという感じです。もちろん、間口が広くなればなるほど削る部分の割合は狭くはなってきますが、20cmくらいの地板であれば、左右6~7cmは削るようにしています

 2点目のコツは、『表面の平らな部分と削る部分に境界を作らない』事です。ある位置から削っていく事になりますと、いくら角度が少ないからと言っても、必ずその境界がわかってしまいます。基本的に波形地板は優しい地板ですので、表面に境界線ができてしまいますと、やはり煩くなってしまい、上に載せる物が引き立つことがありません。ですから、境界を作らず自然にRを作っていく事が大事な事になります

 この『境界を作らない』ということは、他の地板にも共通して言えることですので、どのような地板を作る場合でも当てはまりますので、覚えておくと良いと思います。どうしても境界線を作りたいような場合は、できるだけ縁の近くに作るようにしますと、あまり目立ちませんし、品良く作りますと、これはこれで洒落た物になる場合もありますので、境界線を作る場合は、縁近くに作るようにします

 左の縁処理は、片蛤(かたはまぐり)です。片流れのような感じで作りながら、最後の縁の部分を少し丸めて蛤状にしたものです。片流れを少し柔らかくしたような感じの縁になり、片流れと蛤の中間的なタイプになります。作り方については、片流れに作りながら、そのまま下に降ろしてくるのではなく、最後の部分だけ裏面を少し削るように作ります。このようにしますと、板が薄く見えるようになります


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 2枚目の写真は、これを水平から見た写真です。片流れも片蛤も、実際は同じようなものでして、上から3枚目が片蛤、他の3枚が片流れという感じになっています。片流れと言っても、端まで削ってしますと尖ってしまいますので、端を多少丸めるようにしておきます


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 3枚目の写真は、いわゆる蛤端と呼ばれているもので、一番オーソドックスなものになります。蛤端とは文字通り蛤を横から見たような感じで、表面と裏面の縁を同じように削って端を少し丸めたものになります

 この手の特徴は、地板がほんの少し浮き気味に見えますので、品良く見えるのが最大の長所です。茶道具の長板や地板に使われている蛤端については、本当の蛤端になっていて、端の1cmくらいが削ってある(丸めてある)だけで、これでも大丈夫な場合もありますが、できれば、もう少し優しく作りたいところですので、少し長めに削っておくと品の良い縁になります


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 4枚目の写真は、その一例になります。写真ではわかりにくいかもしれませんが、かなり長めに削ってあります。こうしておきますと、植えにくさものなどを置いた場合は、優しくマッチしますし、品も良くなります


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 5枚目の写真は、板全体を薄く削って仕上げたものです。板全体をこれくらい薄く仕上げても、キチンと縁の処理はしてあります

 参考までに載せましたが、これくらい板を薄くしてしまいますと、どうしても反ってしまう可能性が高くなってしまいます。薄く作る場合は、反り防止のために油系の塗料で浸透性の高いものを使うのがコツです。板全体に油を染み込ませるようにしておきますと、簡単に反ってしまう事はなくなります


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 6枚目の写真は、木取りの一例です。玉杢材を使いますと、ほとんど狂う事はありませんが、普通の板材(柾目・板目)では、よほど乾燥させないと簡単に狂ってしまい、板が反ってしまう事がしばしばあります。上述したように浸透性の高い油系の塗料を使うのも一つの手ではありますが、それよりも大事なのは、板のどの部分を使うのかによります

 柾目材が良いように思えそうですが、柾目材は板目材よりも狂いやすいので、地板を作る場合は、板目材を使うのが合っているのではないかと思っています。そうして、板目の芯(木の芯)があるような部位を使いますと一番狂いが少ないので、可能であれば芯を使うようにすると良いと思います

 写真の2枚は、香りの良い屋久杉材で作ったものですが、写真で見てもわかるとおり、芯材を使っています。このように芯材を使っておけば、狂いにくい地板を作る事ができますので、材の選択時には、注意しておきますと良いと思います

 ちなみに、芯材の事を芯取りとも呼び、指物の中でも良い物は、全て芯取りされた板を使っています。お手元にある卓を見てもらえると、すぐにわかりますが、良い卓は天板が必ず芯取りをされた物を使っていますが、これは狂いをなくすために使われているもので、芯の部分が一番堅くて狂いにくいので、良い物には良い部材が使われているのです

 ですから、たかが地板かもしれませんが、可能であれば芯取りされた材で作りますと、狂うことは少なくなりますし、わかる人が見ますと、「むむむ・・・」と唸ってくれるかもしれません(笑)

 それと、もう一点注意したいのは、木取りをする場合に、良く言われるのが「木目を活かす」ということですが、これは単純に木目の良いところを使うというだけでなく、木目の流れと地板の流れを合わせることも注意したいところです。右の板は右勝手の流れの木目ですので、板の流れも右から左へ流すように木取りをし、左の板は左勝手の木目ですので、左から右へ流れる形の板に木取りがされています。これを、木目の流れと地板の流れが反対になってしまいますと、チグハグな物になってしまいますので、この点も、ちょっと注意したいところです

 ここまでくれば、ある程度基礎的な知識はおわかりになられたと思いますので、あとは実践ということになります。実践編については、実際に作る時にでも書くようにしますので、少しお待ち下さいませ
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by haruka000s | 2007-12-27 22:17 | その他  

地板の形について

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 地板の作り方を書く前に、触れなければならない事がありますので、ちょっと書いておくようにします

 HPでも書きましたが、地板には、長方・正方・丸・楕円・波形・六角八角などの多角形、変わったものでは輪花・筏形等さまざまな形があります。長方・正方・丸・楕円・六角八角などの多角形については、特別問題はありませんので、ここでは一番難しい『波形地板』について触れてみたいと思います

 地板を使う時の主な用途は、主役として飾る場合に使う場合と、添えとして使う場合ですが、やはり添えの草物や添配を置くというのが、一番多い使い方だと思います。盆栽や水石を主役として飾る場合は、ほとんどの場合卓を使い、一番多いのは平卓か中卓です。盆栽や水石を飾る時に一番注意したいのは、「季節感」ですが、その次くらいに気を付けたい事として「変化と調和」という事があります

 季節感は言うに及びませんが、気を付けたいのは「変化と調和」です。ただ調和させるだけでなく、変化をつけながら調和させますと、一段上の飾りになりますので、季節感を大事にするとともに、飾りに変化をつける事にも気を配りたいところです。変化をつけると言うことは、ちょっとわかりにくい表現ですが、主木が楕円鉢に植えられているものに対して、添えにも楕円鉢を使うなどのように、同じ形物を使うと、楕円という形がダブってしまいますので、主木に楕円を使ったら、添えは丸か正方を使うなどのように、使う道具にも変化をつけるようにすることです。そして、それらを調和させるのが、良い飾りの鉄則みたいなものです

 普通、盆栽は長方の卓を一番使って、長方か楕円の鉢を使って飾るうのが一般的です。ですから、このような場合、添えに使う地板の形は、長方以外のものが良いことになります。そうしますと、添えに使う地板は長方以外が良い事になります

 次に添え草を考えますと、ほとんどが丸鉢を使いますが、これは、主木が長方か楕円ですので、丸鉢でしたら形がダブらないので、主役と変化をつけるのにはうってつけの形となります。丸鉢を使うわけですから、地板も丸にしてしまいますと、鉢の形とダブってしまいますから、丸の地板は避けたいところです

 このように、長方や丸の地板は添えに使うのは、形がダブってしまいますので、それ以外の形を用いる事が、添えに使うのには良い事になります。ですから、残された形は正方か多角形、あるいは波形になってきます

 正方と多角形の特徴は、直線を持っている事です。卓の長方というのも4つの直線で構成されている形なので、あまり直線ばかりでは面白さにも欠けてしまいますので、長方の卓を使う場合は、やはり曲線を含んだ形が欲しいところです

 このように考えていきますと、おのずと残されたものは波形になってきます。卓(長方)+主役(長方・楕円)+地板(波形)+添え草(丸)と言うように組み合わせをしますと、ほとんど形がダブることはありません。このような組み合わせで取り合わせて調和をさせますと、「変化と調和」ということが実践することができます

 ですから、自作をお勧めするのは、一番使用頻度が高いだろうと思われる波形地板になります。写真は、波形地板の一例です。素材は、紫檀・花梨・屋久杉・ブナの瘤・ダケカンバの瘤などさまざまで、波形が強めのものから弱めのもの、縦横比も10:6~10:9程度とさまざまです

 大きさは、一番小さなもので間口8cm、大きなもので間口50cmくらいで、もっと大きなものもありますが、添え専門に使うのであれば、8cm~27cm程度の大きさのものを作っておきますと、どのような物も置くことができますので便利で、縦横比を変えながら作っておきますと、さらに用途は広がりますので、使い勝手は良くなります

 次回は、縁の処理についてです 
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by haruka000s | 2007-12-24 23:00 | その他  

地板のイロハ

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 地板の作り方などに関する要望が寄せられていますので、少し書いてみたいと思います

 なぜか地板は好きでして、地板に関する勉強は人一倍したつもりで、勉強すればするほど地板が好きになっていくという感じで、地板の持つ魅力に魅せられて、数々の地板を収集したりするようになりました

 特にこだわったのは「地板の形」で、いくら良い材質のもので作ろうが、形が悪ければまったく使い物になりません。最初はそのような事もわかりませんから、何となく良さそうな地板があれば集めていました。自分自身の勉強が進んでいきますと、だんだん形の善し悪しというのもわかってくるようになり、どうせなら、ある程度極められるくらい勉強しようと、徹底的に勉強をしてきました

 そのようなことがあり、地板については少しは語れるようになってきましたので、少しだけですが書いてみたいと思います。すでに自分のHPでは、簡単に纏めたものがありますので、興味のある方は、まずはお読み下さい

http://suiseki.fc2web.com/dougu/jita/index.html

 読んでいただければ、ある程度の事はわかっていただけたかと思いますが、地板とは、添え草を置く板というほど単純のものではなく、飾りに使う場合などは、重要な脇役として大きな役割も果たしています。地板の形が悪いだけで、飾り全体の評価が下がってしまうことなどザラにあり、気が配られていない筆頭にあげられる道具でもあります


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 一時期は自分でも地板マニアと思うくらい集めたり、作ったりしていまして、最盛期は300枚ほど持っていましたし、今でも200枚くらいは持っていて、そのうち、半数くらいは自作したものですから、立派な地板マニアかもしれません(笑)。地板の作り方については、ゆっくりと書いていきたいと思いますので、少しお待ち下さい

 今日の写真は、僕の好きな竹製の地板です。大小太細さまざまな物がありますが、スズ竹や班竹でできた地板は、何とも言えず良い物で、夏に涼しげな飾りをしたい時や、飄々としていながらも品のある飾りをする時などには、欠かせないアイテムになっています

 ということで、今日は地板についてのサワリだけです(笑)
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by haruka000s | 2007-12-19 23:37 | その他  

大人の右勝手(笑)

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 「大人の右勝手」とは意味不明な語句ではありますが、それほどたいした事はなく、ここ数年、取り組んでいる草物の勝手作りの一つの方法です

 普通の草物であれば、丈の高い方が勝手になり、左側に高い茎などがあると左から右へ流れができてきたりしますし、そのように意識して作る場合も多々あります。1枚目の写真は、黒軸カリヤスで普通の勝手を付けてあります。ですから、一番丈の高い方を勝手として、右から左に流してあります

 ここ数年、僕が凝っているのは、それとは反対に、丈の高い方やボリュームのある側へ力を流した物でして、通常はほとんど作られていない草姿の物です


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 2枚目は、常磐シノブです。一度枯らしてしまったので、まだ仕立て直している途中ではありますが、左側にボリュームを付けながらも、全体を左へ流そうと作っているものです


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 3枚目は、草の名前はわからないのですが、鉢こぼれをしてきた姿が好きで、このまま仕立てていて、この鉢も左にボリュームがありながら、全体を左へ緩やかに流すようにしています


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 4枚目は、8月の研修会に使ったキリンソウですが、これも仕立て方はまったく同じで、こちらは右にボリュームを付けながら右へ流しています

 前回、ちょっとsetubonさんの返信にも書いたように、盆栽や草物については、モダンに近い感覚で、多彩な表現ができないかと、いつも模索していまして、このような草物の表現も面白いだろうと、作っているものです

 初めて見た人からは「これで右勝手ですか?。右勝手にするのならもうちょっと右側にボリュームを付けた方が良いのでは・・・」などと言われる事もありますが、実際のところは、これでも充分右勝手になっていますし、新しい感覚の勝手だと思っていますので、これで良しとしています

 実際に、わかる人が見ると、「ほぉ」と言ってくれていますので、今現在では、広く受け入れられるものとは思いませんが、そのうち、少しずつ受け入れられていくだろうとは思っています

 いずれにせよ、水石・盆栽・草物も、知らず知らずのうちに進歩をしていますし、目指す方向性も多岐にわたっていますので、さまざまな表現方法が出てくると思います。それでも、基礎だけはキチッと踏まえたうえであれば、独り善がりになることなく、受け入れられていくのではないかと考えています

 まあ、難しいことはともかくとして、このように草物でも、表現方法はさまざまあるということが、クリエイティブな面があって楽しいのではないでしょうか
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by haruka000s | 2007-12-12 23:24 | 山野草  

皿鉢

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根洗いを作らない人にはまったくの不要品ですが、皿鉢は根洗いをのせる器としては想像以上に大事な物です

毎月、水石・盆栽・草物などを家で飾って楽しんでいるのですが、今月は、水石の添えの草物を置くのに悩んでしまい、今頃・・・・とは思いましたが、添えに根洗いを使うことに決めました

根洗いをのせるために選んできたのがこの2枚で、間口(幅)はほぼ同じ大きさで、奥行きもさほど変わりはなく、一番違う点は、写真のとおり縁の作りで、左の方はほんのわずかに縁が上がっていますが、右の方は、それよりも少し大きく縁が上がっています

ほとんどの草物は、既に枯れていて使えませんので、今月使ったのはシノブで、西洋シノブの根洗いです(正確には根洗いとは呼ばないかも・・・笑)


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この写真は、左の皿鉢と取り合わせた姿です。このように実際に置いてみますと、いかに縁が小さいかがわかります。縁が小さい分スッキリとしていますので、姿姿との調和はまあまあです


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こちらの写真は、右の皿鉢と取り合わせた姿です。皿鉢はほとんど同じ大きさなのに、こちらの方は、草が小さく見えてしまい、バランスが良くありません。縁の作りが少し違うだけというちょっとしたことだけですが、これほど違ってしまいます。つまり縁の上がり方が皿鉢の強弱に影響しているのです

草の根の部分があと2割ほど大きくなければ、この皿鉢とバランスをとることができないのです。それに比べ、最初の皿鉢は、縁が小さく作りが薄い事もあり横広に見えますので、これくらい小さな物でもバランス良く合ってしまいます。根洗いにおける皿鉢の合わせ方は、水石における水盤の選択や盆栽における鉢の選択と、まったく同じということですね

鉢や水盤の使い方もさることながら、皿鉢の使い方もなかなか難しく、完璧に使いこなせる人はあまりいないのではと思います。ちょぼちょぼとですが、機会があったらこのような事も書いていきたいと考えていますが、このような事はHPの方よりも、こちらの方が良さそうなので、こちらで書いていくようにします
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by haruka000s | 2007-12-09 22:27 | 根洗い  

我が家の紅葉

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紅葉といえばモミジに代表されるくらい、モミジの紅葉は美しいとされていますが、盆栽に仕立てますと、なかなか良い紅葉はしてくれないのですが、ハゼとかコマユミに代表されるニシキギ科の植物は、鉢植えでも綺麗に紅葉してくれますので、盆栽として鑑賞する場合は、ハゼ・ニシキギ・コマユミなどが好きです

とはいえ、実際にはモミジでもカエデでも綺麗な紅葉をしている盆栽を見ることもありますので、実際は僕の管理が悪いのでしょうが・・・・・(笑)。それでも、ハゼやニシキギ科はひどい管理にもかかわらず、そこそこ美しく紅葉してくれますので、好きな樹種です

本日の写真は、昨年山から種子を採って蒔いておいた樹が紅葉したものです。奥に2本見えるのはカマツカで、手前に10本ほど見えるのは、ただいま種不明です(笑)。恐らくカラコギカエデかホソカエデではないのかと思っていますが、いまだ特定できていません。山の中で、あまりに綺麗な紅葉でしたので、少し種子を採取しておいたものです

たとえ実生床の紅葉であっても、心を和ませてくれるものです


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2枚目の写真は、山実生の小苗を庭に植えてある場所です。ひときわ赤く目立つのはコナラです。コナラは紅葉するものと黄葉するものがあり、これは紅葉するタイプで、これも染みいるような赤で何とも言えず美しくて良く、黄葉するのも悪くありませんが、紅葉する方が好きです

コナラの左に見えるちょっと汚い黄橙色の葉はイタヤカエデです。2回ほど剪定・葉刈りをしましたので、あまり綺麗ではありませんが、普通に作りますと綺麗に黄葉してくれます。コナラの下に見える3枚ほどの黄色い葉はツノハシバミで、写真の右下に見える黄葉の樹は山栗です

すでに落葉してしまいましたが、スノキなどという樹も植えてあり、これも紅葉が綺麗な樹です。ツノハシバミの下に見え、まだ落葉する気配の無い樹は常緑のマユミです。この樹は、実生したのですが、昨年も落葉しませんでした。今年も落葉する気配はなくまだ青々としている不思議な樹です(笑)

他にもいろいろな樹が植えてあるのですが、これらの樹が盆栽になることができるかどうかはわかりません(笑)
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by haruka000s | 2007-12-02 22:09 | 木作り