<   2007年 11月 ( 8 )   > この月の画像一覧

 

ミニ真柏

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真柏は、昔から好きな樹の一つですので、けっこうの数を作っていて、うちにある樹では一番数が多い樹です

文人・模様木・斜幹・懸崖・半懸崖・変わり樹・多幹・石付き・筏吹きなどなど、ありとあらゆる樹形を作っているくらい好きな樹種です。基本的には細幹が好きなのですが、真柏だけは太い幹でも好きで、太い古枝も挿したりして、年々増殖しています(笑)

真柏の好きなところは、乾燥にも強く強健で管理が楽なところと、樹形表現が自由にできるところが、僕のスタイルに良く合っているところでしょうか。豪壮な樹から文人調の軽い樹まで、不思議とマッチしてしまうのも好きなところです。おまけに、ミニでも簡単に作れますし、大物でも同じように作れてしまう性の良さも気に入っています

そのようなこともあり、毎年、育成樹の穂を採っては挿していて、少しずつ増やしています。とは言え、すぐに盆栽になるわけでもありませんし、ただ増やすだけでは面白くも何ともありませんので、ミニ真柏などを作りながら遊んでいます

この樹も、そんな一鉢で、ミニに仕立ている最中の樹で、連休時にちょっと作ってみたものの一つです

他の人の作り方は、良く知らないのですが、僕の真柏作りの特徴は、この写真を見てもわかるとおり、枝を作りながら、それと一緒に水吸いを作っていくという方法です

舎利を作った樹では、例え細くても水吸いは綺麗にあがっていることが望ましいと考えていますので、ただ舎利を作るだけでは樹にいらないので、例え細くても水吸いを綺麗に仕上げるように作るよう心がけています


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水吸いをあげてから作ったり、樹を作ってから水吸いをあげるのでは、どうしても時間が掛かってしまいますので、これを同時にしようというのがこの作り方の狙いです。写真を見てもらうとわかるのですが、左上に伸びる枝を捨て枝として残しながら、並行して木作りをします

そうしますと、樹勢を落とすこともありませんし、杉葉の発生もある程度抑える事ができながら木作りも進むということになり、真柏作りでは、お勧めの方法です

現在の作業はここまでですが、来春以降は、水吸いをあげる事に専念するようになります。来春にでもなりましたら、その作業工程を書こうと思いますが、水吸いは3~4mm程度まで削りこみます。そして、捨て枝で引っ張るようにしますと、2年ほどで水吸いも綺麗に丸くなりますので、その時点で、捨て枝を落として、それからは太らせない管理をして、持ち込むようにするのです

そのようにしますと、驚くほど早く仕上げることができます。もちろん、この間、植え替えはしてはいけないのは言うまでもありません。興味のある方はお試し下さい
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by haruka000s | 2007-11-27 23:20 | 木作り  

ミヤマカイドウ

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まだ風邪が抜ける気配はないのですが、日曜日は暖かかったので、日向ぼっこかたがた、ちょっと樹もいじりました

この樹は、春先に知人からもらったミヤマカイドウです。模様木に作っていたらしいのですが、どうにもこうにも気に入らないようで、貰ったものです

確かに、このまま作っていても、まあ見られる盆栽にするのは難しそうな素材でした。うちに来てすぐに不要な下枝を少しずつ抜いた姿が最初の写真です。この写真だけではもちろんわかりませんが、10本くらいは枝が抜いてあります

見てのとおり、文人にでもするしかないかなという構想のもとです(笑)。途中に見える2本の枝についても、本来なら不要なのですが、下部にある枝をだいぶ切断してしまいましたので、肉巻きを促すためにつけておきました


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カイドウ系統の木は今まで作った事がないので、どう作れば良いのかわかりません。そのため、適当に剪定をしたのが2枚目の写真です。う~~~ん・・・・なんとも寂しい姿です(笑)

この樹は高さが30cm程で、僕にしてはちょっと中途半端に感じ、40cmくらいに仕上げたいと考えています。樹を観察しますと、どの新芽も3~4cm程しか伸びておらず、ちょっと元気が無いようです。それに水の通りも悪いので、来春には植え替えをしなければならず、それなら出直そうとばかり、ここまで剪定しました

これくらい枝を抜いてしまえば、来年からは残した枝の伸びももう少し良くなるだろうと思います。幹の先端に近い部分にやや直線気味の箇所がありますので、ここはこれから針金を掛けて修正していく予定です。3~4作でまあまあ見られる姿にしたいと考えているのですが、このような棒状にしてしまって、できるのでしょうかねぇ(笑)
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by haruka000s | 2007-11-20 22:51 | 木作り  

緋梅切り込み

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簡単に風邪は治るはずもなく、今日も山に遊びに行かず
家でじっとしていました

朝は猛烈に寒かったのですが、昼間はまあまあ暖かかったので
少しは樹の手入れもしようかと思い
梅の手入れをしてみました

手入れと言ってもたいしたことではなく
実生しておいた梅の切り込みです

2年ほど前に、緋梅の種をもらい蒔いておいたもので
まだ青い葉が多少ついていましたが
お構いなしに切り込みました

さすがに、50本ほどありますので
切った枝も大量に出ました(笑)
結構大きな箕ですが、切り込んだ枝は山盛りになってしまいました


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緋梅の種だからと言って、必ずしもすべてが緋梅に似た花が咲くわけではなく
白も出れば、八重も咲いてしまいます
切り込んだ枝を見ますと、赤みのある物もあれば
まったく白い物までさまざまです
赤い物であれば、赤花が咲く可能性は高いので
この時点で、選別しても構わないのですが
極稀に、青軸でも赤花が咲く樹もありますので
とりあえず、そのまま作ってみることにしました

何本緋梅が咲いてくれるのやら(笑)
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by haruka000s | 2007-11-18 21:45 | 木作り  

たまには水石を

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今週は、千葉に出かけていたり
仕事が忙しくもあり、更新することができませんでした

せっかく週末を迎えたのですが、今度は風邪をひいてしまいダウン寸前です(笑)

今日は、先日行われた、文協の水石展から、水石を一石紹介してみます

この石は、奈良井川の真黒石です。写真で見てもわかると思いますが、石質は良く、景状も素晴らしく、川擦れも効いた素晴らしい石です

これクラスの石になりますと、拾えるのは20年に一度くらいのものでしょうか。一度で良いから、このような石を拾ってみたいものです
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by haruka000s | 2007-11-16 21:58 | 水石  

冬挿し(笑)

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今日は天気が悪かったので、山に遊びに行かず、せこせこと用事を足していましたが、少し時間があったので、野梅の冬挿しにちょっとチャレンジしてみました

挿し木というと、通常は春挿し・梅雨挿し・夏挿し・秋挿しといったところですが、今頃挿すのは「冬挿し」とでも呼べばいいのでしょうか(笑)。今頃、挿し木してもつくわけあるはずがない・・・・・と嘲笑されそうですが、何となくつくだろうと思い、夕刻の一時を利用して挿し木をしてみました

挿し木をしようと考えていたわけではなく、今夕に来年用の実生や挿し木の床を少し作っていたのですが、床を見ていたら、ついむらむらと探求心がでてきまして、どうせなら、チャレンジしてみようと、挿し木をしてみました(笑)

挿した穂は赤花の甲州野梅です。甲州野梅の赤花を何種類か選別することができまして、良さそうな物を3種ほど作ってありますので、この穂を利用して、冬挿しに挑戦してみることに決めたのです

野梅系の梅は、挿し木が効く事が良く知られていて、挿し木で増やされたりしています。春挿しでも梅雨挿しでも、まあまあ活着しますし、条件が良いとかなり太いもの(親指くらいは平気です)まで活着することがあります。梅は芽動きも根動きも一番早いので、それなら、今頃から挿しておいても充分活着するだろうという安易な気持ちから、挿し木をしてみました

野梅は、正月明けくらいに密閉差しをしますと、かなり良く活着するのですが、管理が面倒なのと、馴化させるのが面倒なもので、今回は、葉がまだある今頃に思い切って挿して、密閉せずにそのままの管理で活着させようという試みです

当地は盆地ですので、冬場になれば冷え込みは厳しく、マイナス10度近くまで冷え込むことがあり、用土はカチンコチンになってしまい、根があまり張っていない草物などは、用土が鉢上に盛り上がってしまう事など良くありますし、夕方になっても用土が凍りっぱなしなどということもザラにありますので、その対策さえすれば、恐らく、ある程度は活着するのではないかと思っています。たぶん、ほとんどの方は無理だろうと考えていると思いますが・・・(笑)

凍結防止対策として考えているのは、一番が水遣りです。家にはハウスも室もありませんので、過水気味にしてしまうと確実に凍結してしまいますので、水遣りは霧吹きなどで軽くやるくらいにして、最寒時には玄関に避難させようと考えています。そうすれば、ある程度は用土の凍結が防げるのではないかと考えています
凍結対策さえキチンとできれば、そこそこ活着してくれるだろうとは思うのですが、自信は60%くらいです(笑)

最初の写真は挿し穂です。緋梅ほどではありませんが、木質部が赤くなっているのがわかると思いますが、これが赤花野梅の特徴です。もちろん、根もけっこう赤くて、慣れていないと変な気分になってしまいます


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2枚目の写真は、挿し木が完了した床です。実は、花芽が結構ついている穂を挿しました。花芽と葉芽の両方を持っているものもありますが、花芽だけの穂はつかないだろうと思いますが、薄暗い夕刻に作業をしていましたので、選別する事もできずに、そのまま挿してしまいましたので、花芽しかない穂は確実に枯れてしまうことでしょう(笑)
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by haruka000s | 2007-11-11 21:27 | その他  

赤松山取り作り

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盆栽の素材作りには、実生や挿し木から素材を作る事が一般的には多く、特に小品盆栽では、一番多用されている方法でしょう。その他にも山取りという方法があり、山野に生えている小苗などを採取してきては、その苗から作る方法もあります

都会にお住まいの方などは、山取りをしようにもすることはできませんが、田舎では良く行われている方法で、その個体は山実生などとも呼ばれています

僕も、さまざまな樹の山実生苗を取ってきては、良く作って遊んでいます。山実生苗の良いところは、すでに数年から、樹によっては10数年の時代が経過しているため、盆栽に仕立ていても肌が早く荒れやすいという特徴があります

特にミニや小品を作っている人などは、少し太めの古い樹を取ってきては、低い位置で切りつめて作るのが流行っているようで、時代の乗りも良いため、最近は、好まれているようです。僕の場合は、細幹が多いため、そのような方法にはあまり興味がなく、普通の小さな実生苗を取ってくる事が多いです

この写真は、今春に採取しておいた赤松の小苗です。小さな苗を丁寧に採取しておき、赤玉単用で植えてあり、今秋から肥料を与えています。2本ほど枯れてしまいましたが、これに写っている樹は、まず枯れる事はありませんので、来春には1本ずつポットにでも移して肥培をしていく予定です


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こちらは、少し大きめの苗です。少し大きめの苗については、採取してきてすぐこのように地植えにしてしまいます。もちろん、鉢植えにしてもかまわないのですが、水やりも大変ですし、日影を選んで地植えにしてしまいます

このような状態で、1年間ほおっておおいて、来春に鉢上げをする予定です。少し大きめの苗については、根の状態にもよりますが、極端に乾燥に弱く、軽い水切れでもすぐに枯死してしまいますので、1年間は地植えにしておき、少し根ができてきたところで鉢に移し、通常の管理を行うようにしています。そうすることにより、管理も楽で枯死率が低くなるように思っています

このように細長い苗などは、あまり良い樹にはなりそうにありませんのが、文人に作ろうと思うと、さほど難しいことではなく、根が充実しさえすれば、早く仕上げる事は可能ですが、なかなか時間がかかってしまうのも現実です(笑)

文人だけでなく、寄せ植え材料としても重宝しますので、来春には、これらの樹と既存の樹とあわせて何鉢かの寄せ植えを作ろうと計画しているくらいで、寄せ植え材料としては最適なものです

1枚目の写真で見てもわかるとおり、小苗であってもポツポツと胴吹きが見られてきましたので、この芽を活かせば太らす事や小さく作る事も可能ですので、小苗と言えども、それほど馬鹿にしたものではなく、作り方次第で盆栽にすることができます

それには、根を充実させて樹勢をつけるのが一番のポイントになりますので、施肥云々の前に、用土や水やり、管理場所に注意しながら、できるだけ根を作っていく事が肝心です。とは言いましても、「根を作る」とは言葉にすれば簡単なのですが、実践するのはなかなか難しいものがあり、その人の棚場環境や水遣り環境に合わせて、用土の粒子の大きさや配合を決めなければなりませんので、ちょっと面倒かもしれません

ちなみに、僕の事を書きますと、用土については、硬質赤玉単用か硬質赤玉と軽石を配合した用土を主に使っています。ある程度根があるようですと、これに腐葉土を混合するなどしたりもします

これらは春先に採取してきて、何本かをまとめて鉢に植え付けるのですが、日差しが強い夏を過ぎるまでは、ほぼ全日影に動かさないように置いておき、9月に入ったら、枯死したものを取り除いて陽に当てていくようにし、施肥をおこなうようになります。来春までこのままの状態にしておき、来春になったら、1本ずつ鉢上げをするようにします。小苗については2~3号のポットに、地植えにしたものは4~5号くらいのポットに植え替えをして肥培を開始することになります。植え替え時には、軽く根の整理を行いますが、この時も、太根と走り根だけは整理しますが、小根については絶対に切らずに多少長くても、軽くまとめて鉢中に納めるだけにとどめておくのがポイントです。あとは、通常の管理をしていれば、樹勢も乗ってきますので、そうなったら針金を掛けて幹姿を作っていけば良いだけです


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最後の写真は、山取り後3年くらいを経過した樹です。写真で見てもわかるとおり、ほとんど樹勢がのらず、枝もまるっきるできていません。それでも、植え替えせずに少しずつ肥培をしていますと、そのうち樹勢がのってきて枝もできてきますので、それまでの辛抱です(笑)

1年で芽が5cm位伸びるようになりますと、枝も作れるようになりますので、木作りはそれからですね。ちなみに、針金がかけてありますが、これは芽を上向きにさせているだけの補助で、芽を上向きさせているだけでも多少は樹勢上昇に役に立ちます
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by haruka000s | 2007-11-10 23:35 | 木作り  

赤松実生-4

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写真の樹は、45cmくらいの樹ですが、このように少し大きめサイズの作り方については、一番簡単で誰でもできます

赤松の素材を購入しても、なかなか思うように枝ができずにお悩みの方もいるかと思います。松柏類はなかなか芽が吹かずに、枝作りをするのに困る樹種の筆頭ですが、芽を吹かすのには、やはり樹勢をつけておく事が大事です

前述したように、実生から育てる場合はできるだけ植え替えをせずに育てていますと、毎年確実に樹勢はあがっていきます。その樹勢を維持したまま、樹芯や枝の切り込みを行えば芽がたくさん吹いてきますので、その芽を利用して作っていくのが、一番重要なポイントです

樹勢がのっていない時に切り込んだりしても、なかなか胴吹きはしてくれませんし、ましてや樹を作り始めようと針金掛けなどをしまうと、樹勢が落ちてしまい芽の胴吹きなどはあまり期待できません

ですから、樹勢を維持しながら切り込む事が大事で、そのためには不必要な植え替えは絶対に避けたり、徹底的に肥培をするのです。そうしておきますと、切り込んだ時に、旺盛な胴吹きをしますし、その後も、毎年胴吹きをしてくれるのです

そして、ある程度の枝数ができた時点で、仕立て鉢なりに植え替えを行い、ゆっくりと小枝を仕上げていく感じがベストではないかと思います。それまでは、緩めの鉢で充分に樹勢をつけておきますと、枝作りに困る事はありません

ところが、先に仕立て鉢に植え替えてしまいますと、どうしてもかなりの根量を減らしてしまいますので、樹勢は落ちてしまい胴吹きもあまり期待できないので、木作りも遅れてしまいます

ちょっとした事ですが、この手順を前後させてしまっている人が結構多いのが、松類は難しいと言われている一端ではないかと思います
あくまでも、樹勢をつけおいてから切り込み、ある程度枝ができてから仕立て鉢なり本鉢に植え替えるという手順だけ守ってもらえば、枝作りの困ることなく、ここまでは雑木感覚で作る事ができるのも、実生作りの面白さではないかと思っています

1枚目の写真は、今年の春先に切り込みをした木ですが、切り込む前の状態です。長い蝋燭芽が伸び出していて、樹勢がのっていることがこれでもわかると思います。これくらい樹勢がのっていますと、胴吹きも旺盛になりますので、適度な位置で切り込んでやりますとあっという間に枝数が増えてきます


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2枚目の写真は、樹芯と枝を切り込んだ状況です(切り込むと言うよりも、ただ蝋燭芽を折り取っただけです(笑)。50cm前後のサイズに仕上げようと思っている樹なので、このような切り込みになっています
当たり前の事ですが、もう少し小さいものを作る場合は、前年に切り込めば良いわけですし、もう少し大きくしたい場合は、このまま新芽を伸ばしておき、必要な長さになったら切り込めば同じ状態になります

写真中に赤の矢印がありますが、これは前年に枝を抜いておいた箇所で、これから肉巻きをさせる予定となっているところです


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そうして、切り込みが終わって新芽が吹いてきた現在の状態が3枚目の写真です。樹芯先端部や各枝だけでなく、あちこちから胴吹きしているのがわかると思います。写真ではわかりにくいのですが、枝数だけで言いますと、わずか数ヶ月で一気に数倍になっています。来春になったら、伸び出してきた蝋燭芽を、再び折りとりますので、さらに枝数は増しますので、自由自在に枝配置をすることができるようになるはずです

このような作り方が、実生から樹勢を付けていく作りであれば簡単にできますので、枝作りが難しいと思われている赤松であっても、それほど枝に困らず作ることができるのが、実生の作りの早さであり良さではないかと思っています

どうしてもある特定の位置に芽を出したいというのであれば、その部分だけ葉を残しておき、周囲の葉を切り取ってしまいますと、残した葉が芽になりますので、日光を当てておけば、良い枝になっていきますので、心配することなく作る事ができます
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by haruka000s | 2007-11-06 22:12 | 木作り  

赤松実生-3

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今までは、実生からミニや小品を作る方法を書きましたが、今回は、もう少し大きく仕上がり寸法が30~40cmくらいのものについて書いてみます。もちろん、ミニや小品から比べますと、もう少し時間はかかってしまいますが、これもまた楽しい事ですので、少しでも早く仕上げるコツみたいなものを書いてみたいと思います

樹高30~40cmと言いますと、小さなポットで作っていたり、直根をすぐに切ってしまったのでは、なかなか樹も生育してくれません。そのため、直根を切るのも2年目以降にしたり、長い時には3~4年目に切る場合があります。これだけでもかなり違いますし、少し大きめのポットで生育させたりするのも効果があるのは、ご承知の事と思います

ただ、それよりも効果が高いのは、根を切らない事につきます。根を切るという事は樹勢を削いでしまう事の一つなので、なるべく根は切ってはいけません。そのために重要な事の第一は植え替えをしない事です。最低でも5~6年くらいは植え替えをしないつもりで育てる事が肝心だと思っています

あまりにも根が詰まってしまい、水が通らなくなり、どうしても植え替えをしなければならない状態になっても、根をほぐす事はなく、そのままの状態で鉢から抜いて、一回り大きめの鉢に移植するなどして、根を傷めない事も大事です

そうしますと、根を傷めませんし樹勢を落とすことなく植え替えをする事ができます。このように根を大事にするような管理をしていますと、想像以上に早く樹を作ることができますので、ぜひお試しください

たまに頻繁に植え替えをする人をみかけますが、小根だけになった完成樹であれば、ほぼ問題はありませんが、まだ根が暴れている段階での頻繁な植え替えは樹勢を落としてしまうだけですので注意が必要です。完成が近くなりましたら、頻繁に根を整理して小根を作っていくと良いと思います

また、その気になれば、実生からでも50cm以上の樹を作る事も、当たり前ですが可能です。この場合は、ポットや鉢で大きくするよりも、地植えにしておく方が効果が高いのは言うまでもありません

地植えと言っても、最初から地植えにしたのでは、根の整理とかが大変になってきますし、芽が伸びすぎてしまうのも良くありません。ですから、ちょっとした工夫が必要になってきます。それは、苗を直接地植えにするのではなく、ポットに入れたまま地植えにする事です。いつ頃の苗でもかまわないのですが、基本的には3年目くらいの苗が良いのではないかと思っています

直根を切って、2年もすれば新根も出てきていますし、横根もだいぶ充実してきますので、それから地に下ろすのがベストだと考えているからです。もちろん、ポットから抜いて地に下ろすこともありますが、走り根が出てしまいますと、極端に徒長してしまいますので、それを抑制しながら弱い根も充実させるために、ポットに入れて地に下ろすようにします

地に下ろす期間は、せいぜい2~3年くらいが限度で、4年以上となると、必ず強い根が出てしまいますので、2年くらいが良いと思います。2年でもあまり根が走らず、生育も良くない場合は、この限りではなく、3年以上植え込んでおいても大丈夫ですが、要は樹の状態を見ながら行う事が大事だと思います

畑上げする時には、充分すぎるほど樹勢がついているはずですから、鉢に上げる時は仕立て鉢にあげるようにし、この時、太根や走り根があれば、思い切ってそれらの根は切りつめておき、小根は一切切らずに軽く丸める感じで鉢中に納めると、その後の生育もかなり良くなる事は言うまでもありません

畑で育成している時も、針金掛けはこまめに繰り返して、基礎となる樹形をある程度作っておくようにします。鉢上げ後は、芽欠きや剪定をこまめに繰り返して作っていくだけですので、大きさの割には、それほど時間もかからずに作る事ができますので、興味のある方は試してみるのも一興だと思います

この写真の盆栽は、そのようにして作ったものです。この樹は小苗のうちに2年間畑で作ったものを知人からもらいうけてから、僕がこのポットに上げて作っているもので、実生からでは8年くらいでしょうか。その気になれば、このまま枝を整枝して作れますので、実生からでも想像以上に早く樹を作る事ができると思います

この樹も、50cmくらいになり、予定している樹高に達し、幹の太さも親指くらいになり太さも得られましたので、今春に樹芯や枝先を切り込んで止めたものです。その後、旺盛に芽が吹いてきて、このような感じになっています。これくらい枝がありますと、そろそろ基本の樹形を作る作業ができるようになりました。もう一回切り込んでも良いのですが、気が短いもので、今冬に作ってしまうでしょう(笑)
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by haruka000s | 2007-11-04 22:16 | 木作り