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犠牲枝

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今日は、犠牲枝について、少し書いてみます
犠牲枝には3つの役割があり、1つ目の役割は、なんと言っても幹を太らせる役割です。幹を太らせるのにも、細かく言いますと2つの方法があり、1つ目は幹芯を立て替える場合で、幹が望みの太さになったり、望みの長さになり、これから小枝を作っていく場合などに行う方法です
上の写真は、僕には珍しく、黒松の小品盆栽を作っている樹です。望んでいる太さと大きさになりましたので、これから枝作りに入るところで、青線の左側で樹芯を切りとばしたところです。昨年は、赤い線で書いたように芽が伸びていたのですが、この大きさで作ってしまいますと、望んでいる姿よりも大きくなってしまいますので、樹芯を作夏くらいに切りとばして、今春から小枝を作っていく事になります
ここで注目してもらいたいのは、青線で囲まれている部分で、ここは肌の色が少し変わっているのがわかりますが、これが昨年伸びた部分で、ここを少しだけ残してやることで、コケ順ができて、根元から順に太くなっていくという自然の風味が出てくるのです。青線の右側で幹を切ってしまった場合は、太い幹からいきなり小枝が出てくる姿になってしまい、自然の風味が失われてしまい、鑑賞価値も下がってしまいますので、たとえ数cmでもこのような部分を作ってやることにより、自然風の姿ができてきます
ですから、この場合は、昨夏に切りとばした樹芯部分(赤い線で書いた部分:芽)が、犠牲枝ということになります
また、赤の矢印で示した箇所が2箇所ありますが、これは、幹を太らせるための犠牲枝の切除跡です。右側の長い矢印の部分は昨夏に切除し、左側の矢印の部分は今春に切除した跡になっています
この2本の犠牲枝については、幹を太らせるための役割を持った犠牲枝でして、枝をたくさん付けておきますと、水分を揚げる力が強くなり、水揚げが活発になることにより幹が太ってきますので、そのためにつけておいた枝ですが、望みの太さになりましたので、切除しました。もちろん、もっと太らせたい場合は、もう少し枝数をつけておいて、あと数年残しておけば、さらに樹を太らせる事は簡単にできます
この樹は、細幹で風情のあるミニ盆栽を目指していますので、幹の太さも、こんなもので十分と思って、小枝作りに入る事になりました。それでも、一番先端の強い1芽だけは、今年も伸ばしっぱなしにするつもりで、これも犠牲枝になり、今夏か来春にでも切除することになると思います。なぜ1芽だけ伸ばすかと言いますと、この犠牲枝の役割は、赤い矢印で切除した枝の傷口を少しでも巻かせるための役割のために伸ばす予定となっているからです
強い芽を伸ばしますと、樹全体の成長も良くなり、傷口が癒えるのも早くなるからです。このように、傷口を巻かせるために犠牲枝を伸ばす場合もありますので、覚えておきますと、何かの役に立つと思いますので、覚えておいても良いかもです

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2枚目の写真は、文人風に作ろうかと思っている赤松で、山実生から作っていて7~8年生といったところでしょうか。写真を撮った時は、恐らく4月の上旬くらいでしたが、すでに旺盛な新芽の伸びを示していて、そろそろ骨格を作ろうかなと思っているところです
樹作りの一環として、ちょっと注目してもらいたいのは、松類特有の車枝です。写真でもわかるとおり、この樹に車枝の部分は1箇所もないことがわかると思います。一旦車枝を作って枝を伸ばしてしまいますと、細幹の樹では修正が効かないくらいカッコ悪くなってしまいますので、僕は、冬の間中に車枝にならないよう芽を掻いてしまう作業を行っていますので、このような新芽の状態になっているのです

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樹高はこれくらいで作ろうかと思っていますので、この樹も、今年から少しずつ樹作りにはいる予定で、4月の上旬に最初の作業を行ったところです。赤い矢印が示してある場所が4箇所ありますが、ここが犠牲枝を抜いた跡で、本当は見えないところにもいくつかあるのですが、矢印部分は写真からでもわかると思います。これは幹を太らせるための犠牲枝の抜き跡になっています
ここで上の写真と見比べてもらいますと、初の作業内容がわかると思いますが、まず最初に気がつくのが「ほとんどの新芽が掻いてある」事です。この作業は【緑摘み】と言って、新芽を短く留めるための作業で、この作業を行うことで節間の詰まった枝を作ることができますし、胴吹き芽が出てくることも期待できますので、これから枝に使おうと思っている枝の新芽は、すべて芽を掻いてあります
よく見ていただきますと、一番下の枝だけは芽が掻いてないのがわかると思いますが、この枝も実は犠牲枝になっているからです。下から2番目の枝については、今後使うかどうか決めかねている状態でしたので、とりあえず、芽は掻いてありますが、節間が長いので、この枝も犠牲枝になりそうです
問題なのは、なぜこの2本を犠牲枝として残しておいたのか?・・・です
犠牲枝の役割は、幹を太らせる事ともに、【樹勢を強く保つ】という役割もあります。この樹の場合は、犠牲枝を残しておくことにより、今年1年間樹に勢いをつけておいて、来春に切除する予定です。犠牲枝に勢いをつけておいてから切除しますと、胴吹き芽が期待できるからです。この樹は、上部の3分の1くらいで作る予定となっていますが、見てのとおり上部に小枝や芽がほとんどありません。そのため、犠牲枝で樹勢を強くしておき、切除することにって胴吹き芽を出させて枝にしていくのです。これは樹勢がのっていないと芽吹きが期待できませんので、そのために枝を残しておくのです
来春に切除して、思ったように胴吹きしない場合は、夏に芽切りを行い、無理矢理にでも芽を作っていきます。そうしませんと、なかなか盆栽になってくれません(笑)

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4枚目の写真も、基本的には3枚目と同じ作り方ですね。この樹は赤い点線で囲んだ部分だけで作ろうと考えている樹で、この樹は、まだまだ上部が細いので、もう少し太りを得ないとなりませんので、矢印のような犠牲枝が残してあります
幹の太りが出ましても、上部はまだまだ全体に見合った太さにはならないはずですから、最初の黒松と同じように、最後は一番先端の芽を走らせて、幹最先端部の太りを作ってから小枝作りの作業になる予定です。ですから、このままの状態で、何の作業せず、あと2年くらいは、ほったらかしにしておき樹勢をつけるようにしておきます
不要と思う枝でも、簡単に切除する必要は無いと言うのは、この【樹に樹勢をつける】という役割があるからで、枝をつけておくことにより根の生育も良くなるからなのです。思った太さになるまで・・・、思った樹高になるまで・・・、あるいは、植え替え時においても、根を作り樹勢を強くするまでは、不要な枝と思っても簡単に切除しない方が良いとは、このためなのです

整理し直しますと
1・幹を太らせる
2・傷口を塞ぐ
3・樹勢をつける
という働きが犠牲枝にはありますので、これを上手に利用していけば、自分の考えている姿に、少しでも効率よく近づけることができますので、素材段階の樹では、むやみに剪定ばかりしない事をお勧めします
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by haruka000s | 2007-05-30 22:20 | 肥培管理  

箱根サンショウバラ

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少し前から気がついていたのですが、箱根サンショウバラがうどん粉病になっていました
バラ科の植物は、病気に弱いのが難点なのですが
これは、仕方がありませんね
面倒なのですが、広がっては困ると思い、殺菌消毒をしました
ダイセン系の殺菌剤を使う人が多いと思いますが
僕が使う殺菌剤は、オーソサイドかダコニールです
小さな苗でも薬害が出にくく、効き目もありますので
特にオーソサイドをよく使っています

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少し前から気がついていたのですが、箱根サンショウバラがうどん粉病になっていました
バラ科の植物は、病気に弱いのが難点なのですが
これは、仕方がありませんね
面倒なのですが、広がっては困ると思い、殺菌消毒をしました
ダイセン系の殺菌剤を使う人が多いと思いますが
僕が使う殺菌剤は、オーソサイドかダコニールです
小さな苗でも薬害が出にくく、効き目もありますので
特にオーソサイドをよく使っています
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by haruka000s | 2007-05-26 22:41 | 文人木  

ヤマモミジ

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ヤマモミジは、盆栽の樹種としてはオーソドックスでありながらも
人気のある樹種の一つですね
昔は、いろんな樹種にチャレンジした事があるのですが
なぜか、ヤマモミジだけは作った記憶がありません
前に書きました赤い肌の赤松の種を採取しに行った場所に
小葉のように思えるヤマモミジがありましたので
ついでに採取し、蒔いておいたのがこの鉢です
ですから、これも実生3年生ということになります

そこそこ発芽したのですが
こんなのを一鉢ずつ鉢上げしていたのでは
管理が面倒になりそうなので
発芽してから、一度も肥料をあげることなく
痩せ作りにしてきました

これは、細幹で小品の寄せ植えを狙っているためで
痩せ作りを心がけてきたのに、今年は、根が回ってきたのだろうと思いますが
結構新芽が伸びてしまいました
放っておきますと、ガンガン生育しそうなので
葉狩りをしてみました

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これが葉狩り後の写真です
葉狩りと言っても、ハサミで丁寧に刈ったのは最初の10枚くらいだけで
あとは面倒くさくなってしまい、手で引きちぎってしまいました(笑)

これで、今年は樹勢を押さえながら
なんとなく現状を維持し続け
来春には、双幹・三幹・五幹・寄せ植えなどに
仕立てようと思っているのですが
上手くいくでしょうか・・・・・
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by haruka000s | 2007-05-24 00:20 | 寄せ植え  

赤松

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 少し前に赤松を植え替えました

 この樹は、幹肌だけに惚れて購入したもので、これから作っていく樹です・・・と、言いますか、僕の場合、昔は盆栽をやっていたのですが、しばらく休んでいて、近年になって再開したばかりなので、なかなか本格的な完成樹は持っていないのです。でも、このブログ上では、いかにもベテランみたいな書き方をしています(笑)。ですから、僕が書くことについては、いつでも半信半疑な事と思っていてくださいませ

 さて、この赤松ですが、荒れた肌に魅せられて購入したのは良いものの、上部の枝葉はどうにもならない状態でした。もちろん、価格も格安で、少し時間をかけて作り込もうと思っているものです。購入して4年くらいが経過し、主な枝の振りも徐々に決めましたので、そろそろ植え替えをしなければなりませんので、重い腰を上げて4月の上旬に植え替えを行いました

 駄温鉢にでも植え替えようと思いましたが、そろそろ小枝も作っていかなければならないので、本鉢に植え替え少しずつ作り込むことにしました。そこで、候補に選んだのがこの2枚の鉢です。同サイズの物がもう一枚あったのですが、クサボケの吹き流しを植えるのに使ってしまいました。本当は、その鉢に植えようと思っていたのですが、間違えて使ってしまいました(笑)。ベタではありますが、2枚とも南蛮で、松柏の文人には一番合います。渋い色合いもさることながら、帯縁もアクセントになって良いですし、何しろ厚くてゴツく重量があるのが一番嬉しいのです

 文人木や細幹の斜幹樹などは、なんといっても風に弱く、ちょっとした風ですぐに転んでしまいます(笑)。このような樹に重宝するのが南蛮で、重量がありますので、少しくらいの風ならビクともしません。この重量感が南蛮鉢の一番良いところと言っても過言ではありません

 国内の鉢作家さんでも、南蛮を模したものをたくさん作っているのですが、僕が利用しないのは軽すぎて重量がなく風に弱いという欠点があるからです。もちろん、薄造りでスッキリとした鉢に合う樹もたくさんありますので、要は使い分ければ良いだけなのですが、この手の和鉢で物足りなく思っているのは、やはり重量感ですね。ですから、文人を好む人は、和鉢ではなく、どうしても南蛮を使ってしまうのです。鉢作家さんも、このあたりを勉強しますと、使って貰えるのですが、ちょっと勉強不足ですかね

 とまあ、そんなことはともかく、どちらの鉢を選択するのか・・・が問題です。左の鉢は、少し深めで色も焼き締めの少し明るい色で、右の鉢は浅めで飴釉が掛かっている少し渋めの鉢です。キッチリと棚を割って作るのなら左の鉢の方が良さそうで、軽くふんわりと作るつもりなら右の鉢が合いそうです
 で、僕が選んだのは、やはり右の鉢でした。棚を割って作るのには時間が掛かりそうですし、作り込もうとは思っているものの、少しでも早く楽しみたいので、右の鉢に植え替えて、ふんわりと優しく作ってみることにしてみました

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 写真ではわかりにくいと思いますが、うちで4年間、恐らくその前にも同じ程度植え替えられていませんので、根鉢はカチカチ状態で、少し太い根などは、鉢の周囲を数周も回っているような状態で、根捌きにはかなり苦労をさせられてしまいました。このような樹の植え替えは初めてでした。鉢土にまでヒゴケがのっている姿を見れば、わかってもらえると思いますが、本当にヒドイものでした(笑)

 根捌きも大変でしたが、それ以上に参ったのが幹肌です。何とも言えず良い荒れ方をしているのですが、困るのは根を捌く時に幹を力強く押さえておくことができない事でした。幹を持っているだけで、荒れた皮がバリバリと剥げてしまうからで、さりとて、背丈も高い樹ですから上部を持って根を捌くこともできず、最後は、やけになって幹を鷲掴みにして、やっと根捌きと植え替えを終わらせることができたくらいです。もちろん、左手で握った所は、せっかくの荒れた皮が剥がれてしまったのですが、こればかりは仕方がありません

 植え替え後、1ヶ月以上が経過し、現在は新芽も伸び出してきたので、もう少ししたら整枝してみたいと思っています。少しは見られる姿になるかなぁ・・・・・
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by haruka000s | 2007-05-19 22:59 | 文人木  

ウメモドキ 雄

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 我が家には、冬場における野鳥の餌用にとピラカンサス・ウメモドキ・ムラサキシキブなどがあり、餌の少ない冬場に、さまざまな野鳥に餌を提供しています

 ピラカンとムラサキシブは、両性花なので、そのまま自家受粉しほおっておいてもたくさんの実を付けるのですが、ウメモドキだけは雌雄がある木ですから、雄木がないと実付きは悪くほとんど実が付く事はありません。そのため、ホルモン処理をして毎年実を付けています

 そんな中、ウメモドキは盆栽にもなりますので、盆栽を少し作ろうと思い、挿し木したり取り木をしたりして少し増やしています。毎年、ホルモン処理をするのも面倒なもので、オスのウメモドキでも導入しようかと考えて、知り合いに声を掛けたところ、運良く雄木を持っている人が身近にいました。さっそく枝をもらうことに決め、小枝を2~3本採取してきてもらうよう依頼しました
 その時には、「今月末くらいになれば、新梢も固まるから、月末か来月に入ったら、小枝を2~3本採ってきてください」と依頼したところ、昨日、その穂が届きました

 見た瞬間、「えっ、まだ新梢が固まっておらず、これでは付くかどうか分からないだろう」と、思わず考えてしまいました。それでも、せっかく僕のために採ってきてくれたのですから、無駄にする事はできす、さっそく、家に持ち帰って挿し木をしておきました

 昨年は、マユミの雌木も挿しましたので、次は、マユミの雄木ももらわなければなりませんので、今度は、時期を選んで慎重にもらうことにしたいと思いっています(笑)
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by haruka000s | 2007-05-16 23:05 | その他  

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 蕗(フキ)と言えば有名なのは、秋田ブキという種類で、非常に大きくなるのが特徴で、子供の背丈ぐらいの大きさになり、急な雨が降れば傘代わりにできるくらい茎や葉が大きな蕗があります。だいぶ前になりますが、東北に行った時に農家でこの蕗を数株わけてもらい、家に植えた事があるのですが、あまりにでっかくなりすぎて、邪魔になってしまいまた掘りあげて知人に差し上げたくらいです(今は、山間部の田圃でこの蕗も大きく育っています)

 栽培されているのは、大概が普通の蕗で、山野にあるノブキから選別されたもので、背丈が良く伸びたり、早く増殖するものなどが選別されて、作られるようになっています。特に、近年では、山菜を食す人も増えるに従い、蕗の栽培面積も全国的には増加しているのではないでしょうか

 数年前、『この蕗は、早生の蕗で高知県から取り寄せた株だけど、良いかどうか作ってくれないか?』と知人に頼まれ、2株もらって駄鉢で育てていました。今の家に引っ越したので、今度は家の裏手に植え付けておいたところ、けっこう増殖してしまい、我が家の貴重な食糧源であるアスパラ畑(とはいっても半坪ほどですが)にまで浸食してしまい、このまま放置してしまうと、面倒な事になると思い、整理する事としました

 整理すると言っても、せっかく個体選別された蕗ですので、すべて処分してしまうのでは、ちょっともったいないかなぁ・・・と思い。影響の少なさそうな数株はそのまま放置しておき、掘り採った株についても、すべて処分するのではなく、少し植え付けてみました

 尺鉢ですので、そこそこの芽数を植え付けることができたので、これが、来春にすべて蕗の薹にでもなれば、かなり見応えがあるのですが、植え付け時に確認したところ、来春蕗の薹が出そうな株は3~4株しかなく、きっと寂しいものになりそうです

 それでも、蕗の草姿も、野趣があってそれほど悪いものではありませんし、夏などは、意外と涼しげで良いものです。蕗を大鉢で作るのは、初めてではなく、20年振りくらいになります。記憶は定かではありませんが、欲しがる方がいたので、この鉢は、その方に差し上げたように記憶しています。今回の鉢はどうなるやら、少し心配しているのですが、まあ、庭が綺麗になっただけでも良しとすることにします(笑)

 ちなみに、添え用に小鉢で作っているのもあり、葉は多少大きくなってしまいますが、添えに使う事はできますので、興味のある方は、小鉢ででも作ってみてください。持ち込んで根洗いにでもしますとなかなか格好いいですよ
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by haruka000s | 2007-05-14 22:51 | 山野草  

コハウチワカエデ

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このコハウチワカエデも山採りから作っている双幹で、一昨年から浅鉢に植え替えたものです。最初はものになりそうもないので処分しようかなとも思ったのですが、なんとなく形になりそうになってきたので、作り続けることにしました

 一番のネックは、座と根の悪さです。太い根が走っていたのを切りつめて植えたのですが、この座ではどうにもなりません。上部がなんとかなりそうなので、取り木でもして作り替えでもしてみようかなぁ・・・

 この樹の特徴は、葉の形にあり、ヤマモミジよりも全体的に丸みがあり、葉の大きさが大きいのと、枝打ちがヤマモミジよりもかなり荒いのが特徴です。葉が大きいのと、枝打ちの荒さにより、盆栽としては、あまり作られていない樹種です。たまに見かけても模様木はほとんどなく文人調の樹があるくらいで、この樹も文人調の双幹を目指していますが、枝ができにくかったり、枝枯れをおこしたりと、ちょっと手こずっているところです

 驚くのは、頂部の力が少し弱い事で、本来なら一番力がある頂部の芽力がそれほどではなく、頂部より少し下あたりにある芽に力が偏っているように思え、この周辺は胴吹き芽も旺盛に出てくるのですが、頂部の芽は弱く、弱々しい新芽が少し伸びるだけであったり、時には枯れたりしてしまい、なかなか全体の樹姿が見えてこないのが現状です

 庭木として、この樹が植えてあるのですが、その木は頂部に力があり、1年で1mくらいは平気で伸びているので、この樹種が持つ特徴ではなく、やはり、この樹に原因があるように思え、肥培管理が悪いのではと思われます(笑)。それでも、とりあえず野趣がありますので、樹型は気に入らないのですが、しばらく遊んでみようかと思います

 コハウチワカエデの他にハウチワケデというのもあり、この樹種も枝が出来にくい樹で、葉もものすごく大きいくて、山では最高に綺麗な紅葉を楽しませてくれます。さすがに、この樹の盆栽にはなかなかお目にかかることはありませんが、シンプルで野趣や風趣を好む方には、お勧め樹種の一つです。赤い葉をみているだけでも幸せな気分にさせられる樹ですので、いつかは、僕も作ってみようかなと思っています
 
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by haruka000s | 2007-05-13 22:48 | 双幹  

クヌギ

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 コナラの盆栽は、よく見かけるのですが、不思議なことにクヌギの盆栽はほとんど見かけることはありません

 コナラとクヌギの違いは、葉の形状と実の大きさくらいで、葉型はコナラの方が整形で、クヌギはちょっと先太りで、形が悪いと言えば悪いのですが、それほど大きな差はないように思っています。また、実については、コナラは細長く風情がありますが、クヌギは丸めで、ちょっと鈍重な気がします。紅葉については、どちらも黄葉になり、それほど変わりません

 木肌については、コナラは肌が荒れるタイプと、通称「桜肌」と呼ばれている若い桜のような肌になるのと、大きく二つに分かれます。桜肌タイプの樹は、その名の通りなかなか肌が荒れませんし、荒れるタイプであっても、本肌になるのには、かなり時間が経過しなければ荒れてきません。それに対してクヌギは、15年もすれば、ゴツゴツとした独特のコルク質の荒れ肌になり、なかなか面白いです。少なくとも、木肌だけ見る限りは圧倒的にクヌギの方が勝っているのに、ほとんど盆栽として作られてはいません
 参考までに、コナラは桜肌のものは、盆栽ではまず木肌が荒れることがないので、購入する時や採取する時には注意してください。とはいえ、小苗の時にそれを見分けるのは、普通の人では難しいのですが(笑)

 この樹種を、少し盆栽にしてみようかなと、作秋に取り蒔きしておいたものが発芽しましたので、ちょっと紹介します。普通なら、ポットとかトレーとかに実生するのでしょうが、面倒なので家の横に蒔いておきました(笑)。この実は、猪・熊・猿・鹿なども好物で、コナラやミズナラと並んで、野生動物の命を育んでいる重要なドングリなので、良く虫に食われたり、ネズミにも食われたりしています

 この実は、山に行った時に、適当に拾ってきたもので、選別するのも面倒なので、適当に蒔いておいたもので、土がかぶっていない実まであるくらいですから、いかに適当かがわかると思います(笑)
 それでも、覆土は浅い方が良いのか、深い方が良いのか、表面に出しておいたらどうなるのか・・・等々は実験していまして、手前にはクヌギのドングリがいくつか見えています

 少し前からボツボツと芽が出始めて、大きなものは15cmくらいにまで伸長しています。写真ではわかりにくいと思いますが、ほんの少しだけ芽出しをしているのもかなりあり、最終的には40~50本ほど発芽することとと思います

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 この樹は、山実生のものを採取して4年前にポット植えにしたもので、5年生くらいといったところでしょうか。この樹は、細幹にしようと下枝を切除して、軽く作ろうと思っているものです。エゴのように根元が太る傾向があり、写真ではわからないと思いますが、根元は100円玉の大きさくらいにまで太っていますが、幹はまだまだ荒れるどころではなく、ツヤツヤしています(笑)

 葉も、わさわさと茂っていたのですが、水やりが追いつかないので、4分の1ほどは刈ってありますので、本当なら、もっと葉が茂っています

 当分の間は実も期待できませんので、こんな感じで数年過ごさなければならないのですが、ちょっとつまらないかなぁ・・・・
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by haruka000s | 2007-05-12 23:53 | 斜幹  

ナナカマド

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 このナナカマドは、元々三幹のナナカマドでしたが、昨年、突然主木が枯れてしまい、とりあえず双幹にして復活させているものです

 枯れたと言っても、主木全部が枯れたわけではなく、主木の上半分だけが突然枯れてしまいました。どうして主木が枯れてしまったのか不明なのですが、気持ち悪いので根本から切除して双幹に作り直そうとしているものです。しかし、主木の根本から新しい芽が吹いてきましたので、このまま伸ばして三幹にする手もありますので、しばらくは様子見という感じでしょうか

 主木があった時は、左勝手にしていましたが、今回は右勝手の双幹にして、幹の振りを少し手直ししてあります。鉢合わせについては、三幹でしたらちょうど良い鉢の大きさでしたが、主木を失ったため少し大きめではありますが、そのうち植え替える予定です

 本場の長野県では模様木や寄せ植えに作られている事が多く、古い樹もたまに見受けられますが、この樹はまだまだ若木で、幹味がくるにはかなり持ち込みが必要になりそうです。頂部を立て替えながら細幹を維持しつつ、持ち込めればと考えています(たぶん途中で飽きてしまうと思いますが・・・笑)

 ナナカマドの見所は、白い花・実・紅葉でしょうか。この樹の特徴は、写真のとおり葉の上に花が咲く事と、実が付くようになることです。たわわに実った実は、時期になりますと葉の下に下垂してくるようになります
 このような樹種を作る上で注意したいのは、やはり樹形表現です。【花が咲くものは、一番花を美しく】【実が付くものは、一番実を美しく】見せる・・・・というのが根底にあって、それと樹姿を調和させるというのが、僕の木作りの基本です

 さて、このナナカマドですが、なぜこのような斜幹に作ったのかですが、まず『葉の上に花が咲く』という特徴を考えますと、背の高い文人調にしてしまうと、先端部分に花が咲きますので、あまり格好が良くありませんし、樹に正面から対峙した場合、花を下から見上げるようになってしまいますので、これでは綺麗に花を観賞することができません。このような花の場合、できれば目線(鑑賞者の視線)よりも下で花を見るようにしますと、花の全貌がわかって鑑賞価値も上がると思っています

 ですから、本来なら、懸崖とか半懸崖にして見ると、一番花が美しく見えるようになるのですが、いかんせんナナカマドという樹に似合う樹形ではありません。そのため、違和感の少ない斜幹にすることにより、花の咲く位置をできるだけ低くし、目線の高さに近くなります。これにより違和感なく花を見る事ができるのです

 もちろん、花も実もこだわらず、樹形にだけこだわっても何ら問題はありません。僕も、斜幹が好きだからこのような樹形にしている・・・というだけではなく、それぞれの樹が持つ特徴を活かした木作りを僕の感性で行いますと、このような樹形になってしまうという見本みたいなものです

 ただ、あまり細幹で斜幹にしてしまいますと、花が咲いたり実をつけた時に、細い幹がその重さに耐えられず下垂してしまうことが多々あります。この樹も本来は主木にだけ花を咲かせて実をつけていたのですが、主木は十円玉位の太さがあったので耐えられていましたが、現在の主木は、根本でも1.5cmくらいしかないので、針金を外しますと幹が下垂してしまいます(笑)。これでは、いくら何でも鑑賞価値がありませんので、花をとってしまわなければなりません。とはいえ、せっかくですから、実を楽しみたいと思い、針金で支えている状況です(笑)

 ナナカマドは、七回釜に入れても燃えないと言われているくらいなので堅い木と思いきや、実はそれほど堅くはなく、どちらかというとしなやかな樹ですから、少し太らせないとならないとと考えているところです

 参考までに、このような樹形を維持していくのには、3年に一度くらい樹芯を立て直していく必要があります。次回は、3~4芽ほど手前で切りつめて芯を立て替えるのですが、この時に注意したいのは、手前にある芽の立て替えにあります。細い丸幹ですから、できれば傷や傷跡すらつけたくありません。そのため、正面側に出ている枝を立て替えれば、傷跡は後ろ側に回り見えなくなりますので、そのような位置にある芽で立て替えるようにします。立て替えたい芽が裏にあるのなら、無理矢理幹をねじって正面に持ってくる場合すらあります(笑)。このようにして立て替えを続けていきますと、綺麗な幹の維持を図る事ができます

 細幹雑木の芯の立て替えは、どのような樹種であっても、基本は同じですので、このようにしておくと良いと思います。時には、樹形上は不要な芽であっても、立て替え芯候補となりそうな芽は大切に維持する場合すらありますので、芽吹きの良い樹種ならともかく、芽吹きの良く無い樹種では芽を大切に扱いたいものです
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by haruka000s | 2007-05-08 22:38 | 双幹  

探石旅行

東北地方へ探石旅行に出かけていまして
さきほど、無事家に帰ってきました

疲れた身体に、冷えたビールが、なんとも美味しかったです(笑)
探石の成果については、なんとか2~3石見られる石が拾えましたし
三陸の海の幸も堪能できましたし
なにより、無事に帰ってこれましたので、良かったです
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by haruka000s | 2007-05-06 00:17 | その他