カテゴリ:水石( 52 )

 

床の間飾り

a0097110_22405733.jpg


こちらの飾りは、展示室内に仮の床の間を設えて床の間飾りをしたものです。展示の内容については、砂を敷き詰めた水盤内に主石を据え、卓と取り合わせて飾り、これが主飾り部分となります


a0097110_22415535.jpg


この石は写真ではわかりにくいですが、海上にぽっかりと浮かぶ島の形を連想させる石で島型石と呼ばれるものです。砂を海に見立てて水盤に据えてあると思ってください


a0097110_2242359.jpg


それに掛け軸が取り合わせてありますが、画題は波に燕となっており、島型の石にあわせて海の景色を表現してあり、作者は竹内栖鳳となっています


a0097110_22425592.jpg


また、左側にはひょろひょろとした草がありますが、これは主飾りに対する「添え」と呼ばれているものになります。この草はどこにでもある雑草の「タデ」で、横に長めの石ですので、縦にグンと伸びた感じのこの草を取り合わせ、席全体のバランスを取っています

主飾り・掛け軸・添えの3点を取り合わせて、景色感を創出したり、季節感を創出したりして表現するのが水石飾りと呼ばれているもので、今回はこの3点を取り合わせて「初夏の海」を表現しています。今は蒸し暑い梅雨ですから、少しでも涼感を出そうと、やや荒めの波が描かれているものを使っています
また、取り合わせてある水盤は青磁釉、添え草の鉢は均釉とそれぞれ涼しい色使いをしているのも夏飾りならではの心遣いになっています
また、これらの取り合わせについては、水石については動きの無い(静)、掛け軸については、飛翔している燕ですので動きのある(動)、添えについては、動きのない野草ですので(静)になり、静+動+静という感じで、飛翔する燕の軸が席全体に動きを与えています

この席をパッと見て、上記のようなことを全て感じてもらえれば最高なのですが、飾った席主の思いを瞬時に理解するのには、相応の鑑識眼や美意識、それなりの知識を持ち合わせていなければなりませんので、実際はほとんどいません。大袈裟に言えば全国で数十人といったところでしょうか

このあたりが水石の奥深さでして、そこまでやるから奥深く楽しめるのだと思う気持ちが半分あり、そこまで奥深く追求せずに楽しんでいれば良いんじゃあないのというのが半分ですね。僕自身は知的好奇心が旺盛なため、ついつい追求してしまいます(笑)
[PR]

by haruka000s | 2013-06-26 22:43 | 水石  

水石展終了

a0097110_22513044.jpg


先週末開催されました水石展示会ですが、展示石のレベルはそこそこでしたが、床の間飾りがかなり良かったので、全体としてはまあまあだったかなと思っています

来場者数も例年並みで、遠方より来られた方もまあまあいたりしました。感想としても、まあまあ手応えを感じるものでしたので、そこそこだったかなという感じを受けました。展示内容は、床の間飾りが4席、列席飾りが36席の計40席ですが、普通石・小品石・床の間飾りとバラエティーに富んでいますので、見る方も変化があってそこそこ楽しんでいただけたのではないかと考えています

絶滅危惧の趣味ですから、展示会をいつまで続けられるのか? お客さんは来てくれるのだろうか? とか、毎回心配しているのです。なかなか入会までは結びつきませんが、興味を持って見てくれる人はそこそこいるようです

1枚目の写真は、会場内(展示室)の様子です


a0097110_22513431.jpg


2枚目の写真は、和室の様子です。和室は2室あって、本床と琵琶床の床の間があり、こちらは琵琶床のある部屋になっています
[PR]

by haruka000s | 2013-06-19 22:51 | 水石  

水石展開催

a0097110_0483850.jpg


今週末、僕が所属する水石会の展示会が次のとおり開催されます
水石は先細り趣味の代表格みたいな感じになってしまい、毎年高齢化する一方で大変ではありますが、できるだけ長く続けていきたいと思っています
時期的には、まだそれほど暑くはないので、梅雨とはいえちょうど良い時期です。ここのところ、仕事や私用で毎年忙しくなってしまいちょっとまいっていますが、なんとか乗り切っていきたいところです
会場はいつものように甲府市にあります甲府市総合市民会館の和室と展示室を使い行われます


○開催日時
 6月15日(土)~6月17日(月) 9:00~17:00
 (ただし15日は13:00から、17日は16:00までです)
○会場
 甲府市総合市民会館 2階 展示室・和室
[PR]

by haruka000s | 2013-06-13 00:49 | 水石  

水石展のお知らせ

ここのところ、休日もほとんど無くあまりにも忙しすぎてしまい、告知が遅くなってしまいました
次の日程で甲府市文化協会水石部の水石展が開催されますので、お近くの方は、ぜひお出かけください

ちなみに、僕は先週から11月3日まで、まったく休日も無い状態ですので
会場にいられるのは4日だけとなります

日時 平成24年11月3日~5日(9:00~17:00)
会場 甲府市総合市民会館 2階 展示室
[PR]

by haruka000s | 2012-10-23 23:25 | 水石  

水石

a0097110_22171113.jpg


やけに遅くなってしまいましたが、水石展は無事終了しました
水石展もさることながら、その後、毎晩飲み会が続いてしまい
ヘトヘトに疲れてしまい、毎晩泥のように眠っています(笑)

ご来場いただきました皆様には、お礼申し上げます
[PR]

by haruka000s | 2012-05-29 22:26 | 水石  

水石展示会のお知らせ

a0097110_2322518.jpg


山梨県愛石会では、次の日程で水石展示会を開催することとなりましたのでお知らせ致します


開催日  平成24年5月19日(土)~21(日)
     9:30~17:00(ただし、19日は13:00より)
会 場  甲府市総合市民会館 2階展示室・和室
     山梨県甲府市青沼3-5-44(TEL055-231-1951)


水石とは、あまりなじみのない趣味だと思いますが、盆栽以上に奥の深い趣味ですので、ぜひご覧ください
[PR]

by haruka000s | 2012-05-15 23:25 | 水石  

山梨県愛石会総会開催

a0097110_23381534.jpg


昨日は、僕が所属している山梨県愛石会の総会でした

総会は滞りなく終了し、その後、小品水石展・交換会などを開催しました


a0097110_23455788.jpg



夜になりますと、今度は勉強会が開催され、久しぶりに水石三昧の一日でした
[PR]

by haruka000s | 2012-02-26 23:46 | 水石  

冬支度

a0097110_154919.jpg



少し前に自動車のタイヤをスタッドレスに換え、車の冬支度は終了しました。盆栽についても、雑草を抜いたり肥料を取り除いたりの作業も完了し、こちらも終了しました

(ちなみに、この写真は先日行ってきた山での写真ですが、すでに林道は雪が積もっていて、これから春まで路面は見えなくなってしまいます)

あと残っているのは水石関係ということで、車庫の屋根や庭に干しておいた水盤を裏返す作業です

盆栽鉢に時代を付けるのと同じで、水盤も新品のままですとテカって良くありませんので、時代を付けるために鉢と同じように棚に並べたり、水を掛けたりします

うちの場合、棚の上などに置くスペースはありませんので、車庫や物置の屋根に載せておいて時代を付けるようにしています。盆栽鉢と水盤の大きな違いは穴が空いているかいないかだけですが、これが以外と大きな違いで、穴の空いていない水盤は内側に水が溜まってしまい、それが真冬の厳しい寒さになりますと、凍って水盤を壊してしまうトラブルが生じてしまいます。特に寒冷地ではかなりの被害が出てしまいます

そのため、いよいよ寒さが厳しくなってくるようになりますと、水盤を裏返すことになります。このようにしておけば水が溜まりませんから凍り付くようなことはなく被害を防ぐことができますし、水盤の裏側にも時代が付くようになるからです。このような感じで、水盤を裏返す作業が冬支度となります


a0097110_144939.jpg


ここは車庫の屋根の上で、このような感じで水盤を干し時代付けを行っています

写真を見てもわかるとおり、一部の水盤は裏返してありませんが、これは磁器水盤だからです。さすがに磁器の水盤は硬いので、溜まった雪や水が凍っても壊れるようなことはありませんので、そのまま放置してあります(ただし、極薄い磁器水盤は割れてしまいますのでご注意して下さい)


a0097110_15156.jpg


車庫や物置の屋根には水盤だけでなく水石も干して時代付けを行っています

車庫自体は自動車が4台駐車できるやや大型の車庫なので、スペースは大量にあるのですが、以前、想像以上の大雪になってしまった時に、雪の重さでそこいらじゅうの駐車場が壊れたことがありますので、強度のことを考えたり、雪降ろしのことを考えて柱周りの一部にだけ置くようにしています

水石の置き場を考えますと、車庫の強度を上げて屋根全面を水石置き場に使いたいとも考えているのですが、まだまだ先の事になりそうです
[PR]

by haruka000s | 2011-12-16 01:08 | 水石  

10月の飾り

a0097110_235287.jpg


本日は、10月の勉強会の飾りを紹介します

主飾りは、犀川産の平溜まり石を主石にして、志茄埜庵の水盤に据え地板で飾っています。軸は「指し紅葉」と取り合わせてあります


a0097110_23563582.jpg


こちらが主石です

今回の飾りの最大の見所は、なんと言っても 静けさ でしょうか。 ちょっと格調高く言い換えますと 静謐さ とでも言いましょうか。とにかく、静かで落ち着いている飾りです

平溜まりに指し紅葉の取り合わせは抜群で、僕は、この飾りを見た瞬間に「古寺の池に紅葉の枝が指している風景」あるいは「古寺にある手水鉢に紅葉が指している光景」が、まざまざと脳裏に浮かび上がりました

取り合わせとしては、シンプルなものだけなのですが、しっとりと落ち着いた風景を醸し出していて、これぞ水石飾りの醍醐味です
[PR]

by haruka000s | 2011-11-22 00:15 | 水石  

先人の思い出

a0097110_0143454.jpg


盆栽や水石の世界には、若い人が入らず高齢化が進んでいますが、これは盆栽や水石だけにかかわらず、あらゆる伝統芸能分野でもまったく同じことで、少子化と多様化する価値観や、新しい文化・文明が誕生していく現在では、仕方がないことでしょう

これから、どのような方向性に進むべきなのかということはともかくとして、若い人はほとんど入ってこず、先人達は少しずつ亡くなっていき、なかには会の存続すらできないところもでてきているようです

本県でも、つい先日 伊藤嵐さんが薬石の効無く亡くなってしまいました行年91歳ですから、年齢も高齢なのでやむを得ない状況で、病気というよりも老衰が原因ですから大往生と言って良いでしょう

伊藤嵐さんの『嵐』は雅号で、本名は利次さんです。最初の頃は小品盆栽を楽しんでいましたが、そのうち水石の道にも踏み入り、水石・盆栽・山野草などを総合的に楽しんでいただけでなく、県内においては、山梨県愛石会会長・景水会会長・甲府市文化協会水石部部長などの役職を長く務め、後進の指導にあたってきただけでなく、片山一雨先生が主導する景道においては、修行を積んで師範となり、全国的にも知られた存在です

飾りが好きで、水石飾りだけでなく盆栽飾りや山野草飾りなど、多種多様な飾りを行い、大観展においては10年くらい連続で大観展を受賞しているほどで、日本屈指の飾り名人として良く知られている人です

その飾りは、一雨会の展示会の本や資料、愛石の友、近代盆栽や盆栽世界でも幅広く紹介されていますので、本人を直接知らない方でも、その名前くらいは知っている方が多いことと思います。特に、一雨会の展示会では、いわゆる一般的な床飾りではなく、普段誰もしたことのない路地や待合での飾りを行うなど、飾りのセンスの良さは他の追随を許さない程の力量で、一雨会の中でも突出した存在でした

飾りの分野では、草体の飾りが好きであるとともに得意でした。草体の飾りというものは一番難しく、真体・行体飾りを会得した人が挑戦するような飾りであり、草体の飾りまで会得したような人は伊藤さん以外には、ほとんどいないのではないでしょうか・・・すべてのものを削ぎ落としたものを利用し、あるいは組み合わせて、品格・格調高く飾るということは、文章で書くといとも簡単ではありますが、その飾りを持って飾り達者な人を唸らせるのは難しいことで、なかなか真似のできることではありません

ですから、大観展においても飾りの部で優秀な人に送られる『大観展賞』でも、詳しくは覚えていませんが10数年連続で受賞しているはずで、一雨会が盛りの頃でも、これほど受賞した人は伊藤さんしかいないのではないでしょうか

初七日の法要では、喪主である息子さんから、  「うちの父は、何事にも美しく・形良くということを言っていましたので、そのことを心がけてこれから生きていきたい」 と挨拶をしていました

伊藤さんの心構えや飾りは、まさしくその言葉どおりでした。想い出は、書き出せばきりがないほどたくさんありますので、とてもここでは書ききれません

ただただ、安らかに眠っていただけるよう心より願っております



a0097110_0151363.jpg


この写真は、昨秋に行われた甲府市文化協会の水石展における伊藤さん最後の飾りです

ツルんとした川擦れの良い山形石を、好きだった志茄埜庵の水盤に据えて、片山さん由来の机卓と取り合わせています
[PR]

by haruka000s | 2011-11-14 00:22 | 水石