花物の王者
ここのところ、冬場であるとともに雨が降ったりしたので、ほとんど潅水をしなかったのですが、今日はオヤジの七回忌があったりしたので、久しぶりに庭の盆栽(とは言っても、ほとんど素材ばかりですが)を眺めていたら、やけに太い芽のある野梅の挿し木苗を見つけました
ありゃりゃ・・・これは花芽を挿してしまって失敗かなと思ったのですが、良く見ると先端には花芽の横にかすかに葉芽みたいのがついているように見えるのですが、視力が良くないので良くわかりません(笑)
そこでカメラを持ってきて撮影し、画像を拡大してみました
大きな方は花芽ですが、小さい方は葉芽のようで、とりあえず大丈夫そうです
この挿し木苗は、確か春先に新梢を挿したものなので、花芽ばかりだったらどうしようと心配しながら挿したものなので、花芽ばかりになっても仕方がないのですが、葉芽があって助かりました
花がくるのが遅い事が甲州野梅の特徴の一つで、実生からですと15年~20年くらいかかると言われています。しかし、一旦花が咲くようになると次々と花芽を持つようになります。この木の親木もすでに花がきている木ですので、挿し木からですと、すぐに花が咲くようになります
とりあえずこのような挿し木苗を作っておけば、このまま細幹で作っても良いですし、ガンガン肥培して本格盆栽を作ることもできます。すでに花芽はきていますので心配せずに作る事ができるのも嬉しいですね
花物と呼ばれている花を楽しむ盆栽樹種はたくさんありますが、梅はなんと言ってもその代表選手で、葉がない状態で綺麗な花を咲かせますので、鑑賞価値は高いですし、芳しい香りも素晴らしく花物の王者と言っても過言ではないでしょう
梅は江戸時代以前から日本人に親しまれていて、交配を繰り返されてたくさんの品種が作られてきました。もちろん、盆栽としてもさまざまな種類が作られ楽しまれているのですが、個人的には甲州野梅・米良・緋梅あたりが枝もできますし、花も良く盆栽としての適正を持っているように思っています
その中でも甲州野梅の赤花は鑑賞面でも一番優れていて、この樹種を広めていきたいと考えていますので、現在、地元にある赤花を探したり、良い物は増やそうとしている最中です
この挿し穂についても、蕾(花芽)の色でもわかると思いますが、結構濃い赤花で期待している種です。今年から増やすようにしていますが、活着率はあまり良くないようなので、時期・用土・挿し方法等いろいろ変えながら試行錯誤している最中です
いつかはこのクローン苗が大きくなって、国風展などの大舞台に飾られるのを夢見ています(笑)
by haruka000s | 2008-12-14 00:39 | その他