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一柳会盆栽展示会

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一柳会とは近くにある泰樹園さんという盆栽屋さんに集まる盆栽会の名称で、先日の連休に展示会がありましたので、ちょっと覗いてきました

元々東京にあった盆栽屋さんなので、東京や地元山梨の愛好家さんが会員になっていて、展示会は遠来からのお客さんも多く、いつも盛況です

会員の中には、黒松で2年連続国風賞を受賞した村田さんなどの著名な方もいますので、かなりハイレベルな木が出品されたりしますし、ご主人や奥さんが飾りを好きなので、飾りをみるのも楽しみなので、ここの盆栽展示会だけは見るようにしています。そこで、今日は何点か紹介する事にしてみます

まずはこの松です。一見すると豪快な黒松のように見えますが、これは赤松です。村田さんの木でして、赤松には珍しい豪快な姿で、樹高は1m程で立ち上がりの幹径は25cmくらいある木です。豪快な赤松模様木は珍しく、たまに見かける事はあっても、このような木にはなかなかお目にかかれるものではありません

もちろん、朝鮮の赤松ではなく国産の赤松で、枝抜き跡も立ち上がりの随所に見られ、長い年月を掛けて計画的にこの木が作られている事がこれからでもわかります。捨て枝(犠牲枝)の抜き跡でも大きなものは5cmくらいはありますので、僕の持っている一番太い赤松よりも太いのですから、なんとも凄まじいものですね

「太閤」という国風賞を受賞した黒松をここで見た事があるのですが、それに近いくらい迫力のある木でした。もちろん、一人で持てる大きさではありません(笑)


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続いて紹介するのは、この文人五葉松です。以前これと似たような感じの赤松を作った事があるのですが、それよりもはるかに細身に作ってありますね。盆栽とは自然の造形から学べ・・・というような事を言われますが、この木は自然に学ぶどころか、文人をある種デフォルメ化して造形美を楽しんでいるようなものになっていて、鉢合わせを含めて面白い作品になっています

このような木は盆栽じゃない・・・と思う人も多々いるかと思いますが、僕は造形的な美しさも充分ありますし、ある意味抽象化された表現の盆栽として良いと思っています。個性があるところも面白いですね。もちろん、鉢合わせも含めて好き嫌いはあるかと思いますが、充分盆栽としての範疇に入るものだと僕は考えています。ただ書との取り合わせは???ですね


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こちらは筆性の柿盆栽です。木自体は文人の見本のような木で、枝数も最小限に減らし、その風情だけを楽しむような木になっています

鉢も趣向を凝らした鉢使いをしているのは良いのですが、鉢が深いのでやや足元が重く感じてしまいます。安定感があると言えばあるのですが、その分木が持つ「軽やかさ」が殺されてしまっているように感じてしまいます。もちろん、このような表現もあるのでしょうが、木の持つ特性を活かしてはいなさそうに見えてしまいます。とは言いましても、絶対に悪いというわけではありませんが・・・

とりあえず、今回の展示会で目立った3点だけを紹介させてもらいましたが、他にもたくさん良い木が展示されていましたし、抹茶席の接待もありますので、こちらもいつも楽しみにしています

来秋も行われると思いますので、お近くの方はぜひ見に行ってください

by haruka000s | 2008-10-03 00:03 | その他  

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