赤松石付き・1

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石付き盆栽は、一つの樹形ジャンルに分類されていますが、あまり作る人はいないらしく、それほど多く見る機会はありません。そうなると、ついつい作りたくなってしまうのです(笑)

今日は、午前中少し時間がありましたので、早朝からいくつか作ってみました。素材は赤松です。赤松の石付きはあまり見ることがないので、作れば目を引くだろうという事と、単純に実生赤松の素材がたくさんあるからだけです


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この写真は、素材の一つで実生4年目のもので、軽く捻って針金が掛けてあります。昨年植え替えをしたばかりなので、根捌きは簡単にできますので、僕は、このようなものを石付きにする時は良く使うようにしています。もちろん、2~3年植え替えをしていないものでも作ることはできるのですが、根が石に綺麗に噛むようにするのには、できるだけ用土の少ない根だけに近いもので作った方が、仕上がった時に綺麗になりますので、このような苗を選んで付けるようにしています

特に、今回はミニの石付きを作る予定ですので、ガッシリと根が石に噛んでいると、それだけで迫力が出ますので、特にこの事に注意していますが、大きめの物を作る場合は、多少甘くても大丈夫です


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次に付け石を用意します。本当ならば、付け石は黒系統の自然のジャクレ石が最高なのですが、そんな良い石に盆栽を付けてしまうのはもったいないので、竜眼石をメインに使っています(笑)。もちろん、自然のジャクレ石を使うこともしばしばありますが、これは水石にならないようなものを使うようにしています

石付きの命は、何と言っても「石の良さ」で、何でもかんでも石に付ければ良いのではなく、石自体にある程度芸を持った石でないと良くはありません。たいした事がなく芸の無い石ならば付けない方が良く、ある程度芸のある石を選ぶ事が大事です

次に大事なのは、石の正面と石の芸(見所)を見極める事です。せっかく良い石でも、正面を間違えて付けてしまったりしたのでは何にもなりません。あくまでも石の正面に付けることが必要になります

石の正面が決まったら、今度は石を付ける位置を決めることになります。この時に大事なのは、石の芸(見所)を見せる事で、石芸を隠してしまうような位置に樹を付けたのでは、せっかくの見所が台無しになってしまいますので、石の芸を見せるように樹を付ける事が重要になります

さて、この石についてですが、変哲のない石ですが、良く見るとこの位置が正面になり、左半分の部分にある程度の芸がありますので、この部分を活かすように樹を付ける事になります。右半分はあまり芸がないので、この位置に写真の樹を付けますと、何となく見られるようになるはずです。特に、左側部分の下にある空間が面白いので、ここは是非活かしたいところです


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そして、2枚目の赤松を付けたのがこの写真です。写真ではわかりにくいと思いますが、用土はほとんど無く、根だけの状態で石に沿わせてあります。石に根を沿わせたら、次に発泡スチロール片で根を押さえるようにし、針金できつく石に根を密着させます

文章に表すと、ここまであっという間ですが、実際はそこそこ時間が掛かりますので、この間は、根が乾かないように霧吹きで根を湿らせながら作業をしています。根の部分を石に密着させたら、次は樹形を整える事になりますが、この作例の場合、石の天破はほぼ平らなので、この部分に変化を持たせたいところです。そのため、幹を一旦上昇させて、それからゆっくりと下垂させて、この空間に変化が出るようにしてあります

それと、根をだいぶいじってありますので、古葉はかなり落としたり、切りつめたりして葉量を落とすようにしています。時期的には少し遅いのですが、葉量を落としておけば、まあ大丈夫でしょう

人によっては、この部分をケト土で巻いたりする人もいますが、僕の場合は、この状態のまま、発泡あたりまで深く植え込むようにして、徐々に表土を下げていくという方法をとっています

今後は、1~2年枝を伸ばしっぱなしにしておいて、最終的には、先端の芽元あたりで作るようにすれば、なんとか見られるようになるでしょう。幹の途中にはえている枝は不要な枝ですが、幹の太りを得るために残してあり、一番長い枝は、将来は左に振っておいてジンにでもする予定です


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最初の写真とこの写真のは、同じような方法で石に付けた樹です。最初のものは懸崖にする予定です。赤松のミニで懸崖となると結構珍しそうなので作ってみました。新芽の中間くらいに頭を作って最終的には仕上げる予定になっています。5枚目の写真は半懸崖で、ちょっと畳み込みすぎかもしれませんが、このあたりは、追々調整していくことになり、この樹は、針金の終点あたりで作っていく予定になっています
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by haruka000s | 2008-04-13 23:57 | 石付き  

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