石付き真柏を仕込む

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数年前に真柏の石付きを何本か仕込んでおいたのが、だんだん素材らしくなってきて、そろそろいじることができそうになってきました

これらは小品用にと思っていましたので、今度はミニの石付き真柏を作るべく、挿し木苗を石に付けてみることにしました

石付きの世界は、定型的なことはほとんどありませんので、そのほとんどが創作の世界で付ける人のセンスや美意識が全てと言っても過言ではないでしょう。ですから、さまざまある樹形のなかでも面白いのではないかと思っています

石付きの作り方には2通りあって、一つは見所の少ない素材を石に付けるものです。いわゆる改作と呼ばれているような方法で、見所の少ない素材であっても上手に石に付けて、石と一体となって美を表現することで盆栽にしていくものです

盆栽の本でも昔から取り上げられていることで、これといって取り柄の無いような木であっても、上手な人が石に付け作っていくことで、木が生まれ変わることはしばしばありますし、それとは逆に石に付いていたものを外して木だけで魅せるなんてのもあります

どちらにせよ、ある程度の経験とかセンスが必要である事は間違いなく、石に付けることで木が一変し樹格が数段もアップしてしまうものすらあることは、ご承知のことと思います


もう一つの方法は、石に小さな苗木を付けて作っていく方法です

当たり前ですが、樹木は年々生育していきますので、挿し木苗時代から完成するまでに、さまざまに変貌していくことは当たり前ざらにあります。ですから、石付きを作る場合は、ある程度の素材を付けるというのが一般的で、苗木時代に石に付けて作っていくという方法は、あまり一般的ではありません

石の姿は何年経とうが変化することはありませんが、木姿は年々変わっていくものですから、ある程度形の決まっている素材を付けるのが普通で、苗木を付けるというのは効率も悪いですし、木姿を変更することも難しくなってしまいます

それでも長寿梅のように、自由自在に作り替えることが可能な樹種であれば、挿し木苗を付けてもまったく問題はないのですが、切り込んで仕立て直すのが難しい松柏で苗木を付けるのは、どう考えても効率を考えると良くありません

ですから、苗を付けても作り替えが簡単にできる雑木(長寿梅等)であれば、苗木を付けでも大丈夫ですが、松柏には向かない方法だろうと思っています

それならば、最初から素材を付ければ良いということになってしまうのですが、苗木を付けるメリットはどこにあるのでしょうか?

最大のメリットと思われるのは、何といっても根が石を咬むのが早くなることです。石付きの大きな見所の一つとして根芸があります。石の微妙な凹凸に沿って根が地面に降りていく様は、それだけを見ていても迫力があって良いものです。素材になってしまった段階で、石の微妙な凹凸に沿って根を付けていくというのは非常に難しく、ケト土などで覆ってしまうような石付きであれば、このようなことは考える必要はありませんが、ケトで覆ってしまうようなものより、根芸が露出しているものの方がはるかに素晴らしく、比べようもありません

そのようなことから、できるだけ早い時点で根を露出させながら付けるメリットは、このようなところにありますが、なかなか痛し痒しなのは言うまでもありません

それでも、それほど樹形を変えることはないだろうと思われるミニであれば、松柏であっても苗木を付けて作ることはできるだろうと、真柏の挿し木苗をいくつか付けてみました


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これは文人に作ろうと思っていたものですが、このような木を付ければどうなるのだろうかと思い、試しに付けてみました

これから作っていくのが、なかなか難しそうです(笑)
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by haruka000s | 2011-04-09 23:16 | 石付き  

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