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バリカン刈りと手刈り

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細かい作業が苦手な僕は、バリカン刈りを多用しています

バリカン刈りとは、読んで字の如く床屋さんが髪を切りそろえるのと同じような方法で盆栽を剪定する手法です

普通、枝を剪定する時には、芽の出る方向を慎重に見ながら一芽ずつ剪定していくのでしょうが、一々確認するのが面倒な場合は、床屋さんと同じように一定の高さでそのまま刈り揃えてしまいます(これがバリカン刈りと呼ばれるものです)

もちろん、このような剪定をしていれば良い木になるはずはありませんが、まだまだ育成段階の木で、どの枝を使うとも決めていないような段階で、芽の方向を気にしながら一枝ずつ剪定することはナンセンスなので、そのような段階の木は、いつもバリカン刈りで済ませてしまいます

この写真は長寿梅の寄せ植えを作ろうとしているもので、春先から新芽を伸ばしっぱなしにしておいたものを、先日バリカン刈りをしたばかりのものです。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、薄い山型になるように刈り揃えてあります


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こちらはエノキです

変わった作り方だと思われますが、太りを得るために樹芯は切らずに残しておいて、枝は太らせたくないから剪定をしているという状況です

太らせたいのなら枝も伸ばしっぱなしにしておけば良いのですが、それでは嵩張って場所もとってしまいますし、なによりこれからの夏に向かい水切れが怖いので、そのために剪定をしているようなものです(笑)

この木は、見てのとおり春先から2回目の剪定なりますが、すべてバリカン刈りで終わらせています

今後どのような木にしていくのかという構想すら練る段階ではありませんので、とりあえずはこのような雑な作業で十分なのです



ついでに、少し触れてみますが

「葉刈り」という作業があり、雑木盆栽を作るのには必須の作業なのですが、面倒くさがり屋の僕は、この葉刈り作業すらまともにやったことはなく、いつも手でしごいて葉をこそぎとってしまい、これを葉刈り作業の代わりに行っています

これが「葉刈り」ならぬ「手刈り」と呼ばれている作業です。世間では良い盆栽を作るのに「葉刈り」やら「片葉刈り」あるいは「葉切り」などこまめに複雑な作業を繰り返しながら盆栽を作っているのに、こちらは「バリカン刈り」に「手刈り」という、とんでもない方法で作業をしていますと、以下に素材の善し悪しの違いがあるといえど、あまりに世間と隔離しているのが、なんとも情けない感じになってきました

でも、作業時間はあっという間に終了してしまいますので、手間のかからなさだけは勝っているようです(笑)

by haruka000s | 2010-06-25 00:18 | 木作り  

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